現在、日本のNetflixランキングベスト1位を記録しているキム・ゴウン×ナム・ジヒョン×パク・ジフ主演の『シスターズ』。物語は佳境を迎えている中、視聴率も上昇中で初回6.3％が第10回では首都圏で11.2％に。Netflixのグローバルランキング（非英語）では5位入りを果たした（9月19日～9月25日週）。

　これまでの物語の中で、インジュ（キム・ゴウン）、インギョン（ナム・ジヒョン）、イネ（パク・ジフ）の3姉妹がウォン・サンア（オム・ジウォン）の思惑により、人生があらぬ方向に急展開で進んできた。第9話、第10話では、3姉妹と周囲の人物たちが協力し、反撃に転じる流れとなり、インジュとインギョンの恋模様にも変化が訪れる。

※本稿には『シスターズ』第9、10話のネタバレを含みます

　シンガポールにいるインジュは、サンアの罠によって絶体絶命の危機に陥っていた。そこへチェ・ドイル（ウィ・ハジュン）が助けにやって来る。ことあるごとに、サンアからドイルを信じないように言われ、ドイルからは自分を信じるように言われ、そのつど翻弄されるインジュ。3姉妹の中でインジュは人の言うことに左右されやすくすぐに揺らぎ、次女インギョンは正義感と信念の強さを、3女のイネもしっかりと自分を持つ姉妹の対比が描かれる。インジュの疑心暗鬼になる気持ちも分からないでもないが、ドイルがインジュを何度も助けてくれているのだから、信じてもいいのではないだろうか。

　ドイルのインジュへの気持ちが恋かどうかを、パク・ジェサン（オム・ギジュン）が賭けに使っていたが、お金のためだけでなく第5話でインジュとの関係を聞かれ「付き合ってはいません、その手前？」とはぐらかしたときの表情といい、ドイルが彼女になんらかの好意があることを期待する気持ちにさせられている。

　ドイル役のウィ・ハジュンは、これまで『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』の弟役や、『ロマンスは別冊付録』の“二番手ナムジャ”として、気になる存在感を放つ俳優として人気上昇中だったが、『イカゲーム』の世界的ヒットにより、一気にInstagramのフォロワー数は増え、世界でも注目されている。そんな彼の本作での役柄ドイルは、家族全員がウォンリョン家により破滅させられたようなものだ。彼がインジュの登場により、両親とともに自身を解放できるのだろうか。心が冷たくなるような展開の中で、ドイルのインジュへのほのかな恋心のようなものが見える瞬間がプチときめきの楽しみな時間であるので、クライマックスに至る道程で本心が明かされることを期待したい。