これまで、光と影に例えるなら徹底して正樹が影、慎太郎を光として描いてきた『純愛ディソナンス』。しかし第8話では、真っ直ぐで明るく輝いていた慎太郎に陰湿な嫌がらせ疑惑が立ち、2人の構図にも暗雲が立ち込める。そして慎太郎は、自身が尽くしてきたことがまるで実を結ばないどころか、冴の中に感謝や友愛さえ感じられないことへの絶望も滲ませた。髙橋優斗がこれまで誠実で爽やかな慎太郎像を作りあげてきただけに、その慎太郎が傷ついていく姿は見ていて胸が痛む。

　慎太郎が影を見せたかと思うと、中島裕翔の演じる正樹は影らしからぬまぶしい表情を見せた。正樹は、やっと未来を見据え、自分の夢を持つことができたのだ。例えすぐに邪魔をされてしまい束の間のことになったとしても、夢を描けた人間は強い。正樹はここから覚悟を決め影から脱していくのかもしれない。今の正樹にはそんな頼もしさと勢いが感じられるのだ。

　クライマックスに近づくも、いまだ物語は広がるばかり。そこにはどんな事実が隠されているのか、最後までこの目で確かめてみたい。

■放送情報
木曜劇場『純愛ディソナンス』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00～22:54放送
出演：中島裕翔、吉川愛、比嘉愛未、高橋優斗（HiHi Jets／ジャニーズJr.）、筧美和子、和田正人、畑芽育、藤原大祐、神保悟志、手塚とおる、眞島秀和、富田靖子、光石研、佐藤隆太ほか
脚本：玉田真也、大林利江子、倉光泰子、武井彩
演出：木村真人（共同テレビ）、土方政人（共同テレビ）、菊川誠（共同テレビ）
プロデューサー：森安彩（共同テレビ）、関本純一（共同テレビ）
編成企画：高野舞
主題歌：Hey! Say! JUMP「Fate or Destiny」
制作：フジテレビ
制作・著作：共同テレビ
©︎フジテレビ
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