また、相手の心を見透かしているようなまなざしは、単純に透明感という言葉ではおさまりきれない。どこか不思議なオーラを感じさせ、落ち着きがあるのも、同世代の役者には少ない彼女の特出した部分だろう。贖罪のような感情や、相手を優しく受け入れる役が多いのも、彼女が持つ凜とした佇まいと透明感のある容姿が拍車をかけ、もはや菩薩の域に達していると思う。

　今回の城塚翡翠役に関して、清原は公式コメントで「一見とてもミステリアスで近寄りがたいのですが、その一方で、身近な人に見せる、天真爛漫でどこかおっちょこちょいなところや、この子を守ってあげたいと思ってもらえるような部分も持ち合わせています。そういった女性像の演じ分けが、今から楽しみです」と語っている。（※2）『ファイトソング』の役がまさにそうだったように、これまでの演技の高い評価や、ポスタービジュアルの親和性もあり、城塚翡翠役への期待が大きい理由だと考える。

　これまでリアリティのある役を数多く演じてきた清原が、ミステリーを絡めたダークファンタジー作品という新たな領域でどんな演技を見せてくるのか、期待は高まるばかりだ。

参考

※1. https://news.mynavi.jp/article/20190701-851370/
※2. https://www.ntv.co.jp/hisui/articles/310884f5v3n8dt25bsbb.html

■放送情報
『霊媒探偵・城塚翡翠』
日本テレビ系にて、10月スタート 毎週日曜22:30〜放送
出演：清原果耶
原作：相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』（講談社文庫）
演出：菅原伸太郎、南雲聖一ほか
チーフプロデューサー：田中宏史、石尾純
統轄プロデューサー：荻野哲弘
プロデューサー：古林茉莉、柳内久仁子（AX-ON）
協力プロデューサー：藤村直人
©︎日本テレビ