8月20日に映画『3人の信長』の完成披露試写会が行われ、渡辺啓監督をはじめ、キャストのTAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳、高嶋政宏、前田公輝、坂東希が登壇した。

　本作は、主君をかばうために自分は信長だと名乗る3人の男たちと、復讐に燃える元今川軍の家臣たちとの“騙し合い”を描いた時代劇エンターテインメントである。3人の信長を演じるのは、時代劇初挑戦のTAKAHIROを筆頭に、市原隼人、岡田義徳と豪華俳優陣が集結している。さらに本作は、8月18日にアメリカのロサンゼルスで開催されたロサンゼルス日本映画祭にて最優秀時代劇賞を受賞。この嬉しいお知らせも完成披露試写会で発表され、観客、キャストで喜びを分かち合った。

　今回の完成披露試写会では、登壇者全員が浴衣姿で登場。壇上にTAKAHIROが登場すると、会場からは大きな歓声が上がった。はじめにTAKAHIROは「今日は暑い中、そしてお足元の悪い中、足を運んでいただきありがとうございます。ようやくみなさんに初めて観ていただけるということでワクワクしています。短い時間ではありますが、みなさんと楽しんでいければと思います。よろしくお願いいたします」と挨拶した。司会者が「信長役のオファーをもらったとき、どう感じましたか？」と聞かれると信長を演じた3人はそれぞれ役への思い入れを語る。

　そんな中、市原は「脚本が面白かったので、早く撮影に入りたかったです。時代物っていうのは、実際に当時の人物や風景を観たことがある方っていうのが誰もいないんです。だからこそ、ロマンがある。この3人の信長を、我々なりの一つの答えとして受け止めてもらえたら嬉しいです」と信長を演じることへのロマンを話した。

　信長の首を狙う蒲原を演じた高嶋へ「3人の信長と共演するのはどんな気持ちだったか？」と司会者が聞くと、高嶋は「これは未だかつてないですよ！　実際、大河ドラマや時代劇の映画でも、影武者がいるという台詞はあってもその影武者が3人も出るっていうのは観たことないです。黒澤明監督の『影武者』も1人だけでしたよ。貴重な体験をしました」と嬉しそうな様子。