【漫画】告白の場面を見せ物にされた……? 学校から離れた二人がつながる 『APPLE』
誰も信じられなくなったときに訪れた、運命の出会い——。病院で出会ったふたりの少女が、互いを救っていく漫画『APPLE』がXに投稿されている。
人間関係の苦しみやネガティブな感情にそっと寄り添う内容が反響を呼んだ、本作を描いたのはAysterさん(@Ayster_)。この物語が生まれる背景に迫りたい。(小池直也)
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――Xでの反響はいかがですか?
Ayster:想像していた以上に多くの反響をいただき、とても驚いています。投稿する前は「数十人くらいの方に届けば十分かな」と思っていたのですが、実際にはその何十倍もの方に作品を見ていただくことができました。感想もたくさんいただき、本当にありがたく思っています……!
――本作を描いたきっかけを教えてください。
Ayster:『APPLE』の原型となった作品は、もともと大学院の入学試験に向けて、ポートフォリオに収録するために制作したものでした。
その後「コミック百合姫」の編集部へ持ち込みをした際に担当編集さんに見ていただき、新人賞への投稿を目指して、担当編集さんと相談しながら改めて作品全体を作り直しました。
――キャラクターにモデルやイメージなどはありましたか。「暁」と「零」という名前についても気になります。
Ayster:キャラクターに特定のモデルはいません。「暁」という名前は、私が好きな中国語VOCALOID楽曲「一封孤岛的信」の日本語版にある「闇はいつか終わる/一番の暁に出会う君」という歌詞から着想を得ました。「闇がいつか終わり、暁を迎える」というイメージが、この物語の雰囲気や彼女自身にとても合っていると感じたからです。
一方で「零」は、そこまで複雑な由来があるわけではなく、「新しい人生の始まり」という意味を込めて“ゼロから始まる”というイメージから名付けました。
――ご自身のなかで一番気に入っている場面とその理由を教えてください。
Ayster:一番気に入っているのは、暁を取り囲んでいたたくさんの攻撃的な言葉が、零が現れて彼女を抱きしめた瞬間にすべて消え、暁の名前を呼ぶ零の声だけが残る場面です。
それまでの騒がしさから一転して、零の声だけになる演出が自分でも気に入っています。
――作画についてのこだわりなどがあれば教えてください。
Ayster:自分が「美しい」「素敵だ」と感じるものを、できるだけそのまま画面の中に落とし込むことを大切にしています。
キャラクターや衣装、画面全体の雰囲気まで含めて、自分自身が「いいな」と思えるものを描くことが、作画するときの一番のこだわりかもしれません。
――毎日の制作はどのようなルーティンで行っているのでしょう?
Ayster:実はきっちりとしたルーティンはなく、その日の気分や進み具合に合わせて作業しています。ネームが固まったあとは、基本的には1日5ページほどを目安にしています。
まず作品全体のペン入れを最後まで終わらせてから、今度は同じように1日5ページほどずつ仕上げていく、という進め方です。
――今後はどんな作品を書いていきますか?
Ayster:これからも、女の子たちの物語を描き続けていきたいです。私は悲しみや劣等感、嫉妬のような、人が抱えてしまうネガティブな感情を大切にしています。その感情を否定したり、なかったことにしたりせず、物語を通して少しずつ向き合い、自分なりの形で折り合いをつけていくところまで描けたらと思っています。
女の子たちの物語を通して、ほんの少しでも世界を優しくできるような作品を、これからも作っていきたいです。
■『APPLE』全編は一迅社公式サイトで公開中!:https://ichicomi.com/episode/12207421984387218979