【漫画】『ベイビー車中ハッカーズ』を読む

――多くのいいねが集まっていますが、ご自身としてはいかがでしょう？

たびれこ：Xでバズりやすい形式の漫画ではなかったので不安でしたが、多くの方に読んでいただけて嬉しかったです。女子高生が車中泊をすると言う題材が他になかったからかもしれません。 

――本作を描いたきっかけについて教えてください。

たびれこ：自分が車中泊を趣味にし始めた頃、漫画にしたら面白いなと思いました。また動画などで車内で調理をするインドア派な車中泊を見たこともきっかけです。

――キャッチーなタイトルの命名についても気になります。

たびれこ：「車中ハッカーズ」という言葉は使いたいなと考えていて、あとは響きを可愛くしたかったのと主人公が高校生に決まったので「ベイビー」を付けました。可愛くて気に入っています。 

――ストーリーはどのように着想されましたか。特に思い入れのある場面などもあれば教えてください。 

たびれこ：自分もまだまだ車中泊経験が浅いので、初心者がやってみたいことや「家だと普通のことでも車でやるとロマンあるな」と感じることをやらせるようにしています。 

　思い入れがあるのは3話の、ふたりが片方ずつのイヤホンで曲を聴く場面。ぐっと2人の心理的距離が近づいた大好きなシーンです。 

――ご自身も自炊画像をアップされています。得意料理は何ですか？

たびれこ：皮から作る餃子と牛すじカレーです。どちらも好きでよく作っています。特に餃子は豚肉に海老と大葉入りでとっても美味しいですよ。

　今まで描いた全作品に食べたり、調理するシーンを入れていますが、食事のシーンが入るとキャラクターがリアルな人間だと感じられますね。どんなジャンルの漫画でもなるべく入れたいと思っています。 

――作画でこだわっていることも気になります。 

たびれこ：今作は主人公たちが可愛いことが重要なので、一番は顔。コロコロ表情が変わるように、同じ表情を描かないように気をつけています。また、料理は白黒でも色味が感じられるといいなと思って頑張っているのと、車や背景はアシスタントさんの力を多大にお借りしつつ、空気感やごちゃごちゃ感を大切にしています。 

――単行本1巻も発売となりましたが、ご自身の手応えはいかがですか。

たびれこ：ネット上で読者様のご感想がたくさん届き読んでもらえているんだなぁと実感しました。すごく嬉しく、励みになりました。単行本作業でヘロヘロだったんですが一気に元気をもらいました。

――今後 『ベイビー車中ハッカーズ』はどのように描いていきますか？

たびれこ：主人公たちの世界をどんどん広げ、色んなことを経験させたいと思っています。その分ふたりの距離もどんどん縮まっていくはずです。

――旅について、たびれこさんが好きになったきっかけや魅力などについて教えてください。

たびれこ：漫画の仕事を始めてから旅に憧れるようになりました。ほぼ毎日、家に籠っているので「ここに行きたいな」とネットで妄想旅をするのも好きです。今は東北に行って、美味しいものを食べたいですね。

©︎たびれこ／集英社

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