【漫画】手で作った動物の「影絵」、もし自分で動き出したら……不思議でちょっと怖いSNS漫画に注目
長年温めてきたアイデアだった
――『手影絵』のアイデアはいつ思いついたのですか?
ミヤギ:最初にアイデアを思いついたのは10年前くらいです。「手影絵で鳩を出そうとしたら、コウモリになってしまう」というイメージをその時から考えていました。その後、私が現在連載している『不思議ヶ丘の人々』の1話として描こうと思い、長年温めていたアイデアを今回形にすることにしました。
――かなり昔から考えていた渾身のアイデアだったのですね。
ミヤギ:はい。「ファンタスマゴリー」という幻灯機を使ったフランスのショーがあるのですが、子供時代にその一座が学校に来て、体育館でショーを披露してくれたことがあります。その経験がもとになって思い付きました。
――怖さもありながら、不思議さもありながら、シュールさもある作品でした。本作を描くうえでこだわったことは?
ミヤギ:とにかく読みやすい漫画になるように心がけて、作画もセリフも描いています。漫画の世界にスムーズに入れて、読んだ後に満足感を持ってもらえるようにしたいです。
――後半に急に登場する手影絵に化けていたモンスターが怖かったです。
ミヤギ:あのモンスターは“少年の不安定な心が作り出したイマジナリーフレンド”のようなイメージで描きました。
――ちなみに、色として白と黒以外にエメラルドグリーンも使用していましたが、その狙いを教えてください。
ミヤギ:まず『不思議ヶ丘の人々』は全てモノクロにエメラルドグリーン一色というトーンで描いています。エメラルドグリーンを選んだ理由ですが、私がもう1つ『ダ·ヴィンチWeb』(KADOKAWA)で連載している漫画『鬼姫神社通り商店街』のイメージカラーが赤だったため、区別するために『不思議ヶ丘の人々』の連載が決まった時に「『鬼姫神社通り商店街』とは反対のエメラルドグリーンを使おう」と決めました。
――最後に今後の目標などあれば!
ミヤギ:『不思議ヶ丘の人々』の書籍化が当面の目標です。あまりこだわりを持たずにいろいろな内容の漫画を描いていこうと思っています!また、スマホゲームの原作漫画やライフハック系の漫画など、幅広い制作依頼を受けているため、今後もいろいろな漫画を描いていきたいです!