また、お互いがお互いの仕事や絵についてリスペクトしている部分も見逃せない。同じくイラスト集のインタビューには、赤坂氏が横槍氏のカラーリングについて絶賛していたり、横槍氏は普段からSNSで赤坂氏に感謝のツイートを投稿していたりする。信頼関係があるからこそ、不測の事態でもそれを補い合えるということだろう。横槍氏の経験値もさることながら、ふたりの信頼関係こそ今回の番外編のマンガの完成度に表れているのではないだろうか。

　兎にも角にも、一旦ブレイクを挟んだことでさらに進化の可能性もある『【推しの子】』。事実、横槍氏は「減ページでお休み取れて色々身体の不調とかなんとかしているところです」とコメントをし、赤坂氏の総合アカウントによると「ベストな状況で執筆が出来ております」と投稿しているため、クライマックスに向けてふたりとも英気が十分に養われている状態にあるということだろう。

　ちなみに、横槍氏のX（旧：Twitter）は非常に個人の趣味が出ていておもしろい。特に推しマンガやアニメ、アイドルについての話題に触れるときの熱量はある種、アイやルビーのような自由奔放さを感じさせる。気になった方はぜひフォローしてみてほしい。充電期間を経て帰ってきた『【推しの子】』がどうなるのか。続きを心待ちにしたい。