【漫画】うさぎときつね、種を超えた関係に感動! SNS漫画『けがわとなかみ。』のメッセージ

ーー本作はTwitterで大きな反響を呼んでいます。今回の反響について感想を教えてください。

類家海:本作は大学の授業でつくった作品であり、自分の思想や理想をかたちにした作品でした。そのため共感してもらえなくてもいいやと思っていたのですが、想像以上に反響がありとても驚きました。

 多くのコメントも頂いたのですが、そのなかでも“(作品に)救われた”と言ってくださった方の感想が印象に残っています。本作は私の気持ちをかたちにして、私を救うための作品でした。そんな作品に“救われた”と言ってくださったことに私自身が救われました。

ーー本作を構想するなかで意識したことは?

類家海:「私はこういうものが好き」とか「私はこう思っている」など、私は自分の意見を言うことが苦手です。「こうなればもっと生きやすくなるのにな」とか、「自分はこう思っているけれどみんなはどう思っているのか」といったことを、勇気を出して、自分の得意な技法で伝えてみようと思い本作を創作しました。

 また小さい子やお年を召した方にも楽しんでもらえる作品にしたいと思い、漫画と絵本の中間のような作品にしようと考えていました。そのためキャラクターの造形はデフォルメ調にしたり、お話は4コマ漫画をベースに描きました。

ーー友人や恋人といった言葉で一概にカテゴライズすることのむずかしい、うさぎさんときつねさんの関係に魅力を感じました。ふたりを描くなかで意識したことは?

類家海:キャラクターの名前を「きつね」や「うさぎ」にしたりなど、登場人物に個性をあまり与えないようにすることを意識していました。何百万匹いるなかの1匹の狐、兎として見てもらいたいなと思ったからです。

 何百万匹いるなかでも、ひとりだけのあなたがいい。そんなことが伝わればと思いキャラクターの個性を薄くしました。

ーー「毛皮と、血と、肉より深い所にいる、”あなた”を愛しています。」という台詞はふたりの関係を象徴するものだと感じました。

類家海:私は大好きな人と一緒にいることは大変なことだと思っていて、本作のきつねさんとうさぎさんもずっと一緒にいるのは大変で、苦しいことだと思います。

 それでもきつねさんとうさぎさんが離れたくないと思うのはなぜかと考えたとき、お互いにその人の本質が好きなのかもしれないと思いました。あなたの本質的な部分が好きだということを表現することを考え、終盤のうさぎさんの台詞が思い浮かびました。

ーー漫画を描こうと思ったきっかけを教えてください。

類家海:小さいころから絵や漫画を描くのが大好きで、小学生のころから続けてきたのは絵を描くことだけでした。ただ漫画家を目指している人は多く、漫画家になるためには両親に迷惑をかけてしまうと思っていました。

 ただ大学で絵やデザインを学びつつ作品をつくるなか、自分の気持ちがだれかに伝わったと1番実感することができたのが漫画でした。そんな背景もあり漫画である本作を創作しました。

ーー本作をはじめ、自分の内面にある思いを漫画として表現するなかで感じることは?

類家海:私は「こんな人がいたらいいのにな」とか「こうなればいいのにな」といった自分の理想や、「こういう風に考えてもいいんじゃない?」といった提案を込めて漫画を描いています。ただ自分の思想を題材とした漫画は他の方が描いた漫画と比べ、読了感が重くなってしまうかと思います。

 それでも作品を読んだあとに自分の考えていたことについて深く考えてくださる方がいらっしゃって、読者の方が自分の思いを受け取ってくれることがすごくうれしいです。

ーー今後の目標を教えてください。

類家海:今回の投稿に関する反響は自分に自信を与えてくれるものであり、改めて漫画家を目指したいと思えた機会でもありました。作品の感想として「ありがとうございます」という声を頂いたのですが、私からも「ありがとうございます」とお伝えしたいです。

 現在は少し漫画を描く仕事をしているのですが、将来は漫画を描くことを本業にして生きていきたいと思っています。

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