絶望的な展開から感じた希望の光

「名前はキヨマロ 絶望から希望を生む 王様のパートナーだ」
『金色のガッシュ！！ 2 』Page 1より

　人間界に辿り着いたゼリィは、亡き友の遺言を頼りに清麿を探す。だが、到着した国がエジプトだったため、清麿という日本人名を聞いてもわかる人がいるはずもなく......。また、魔界からの追手が現れ、ゼリィはまたしても絶望の淵に立たされてしまう。

　そんな時に、ゼリィの前に救世主のごとく現れたのが清麿だった。前作ではいじめられっ子だったこともあり、初登場シーンでは陰鬱な表情を浮かべていたが、本作では、王様（ガッシュ）のパートナーにふさわしく、力強い眼差しが印象的に描かれていた。

　『金色のガッシュ！！ 2 』の希望の一つは、いうまでもなく清麿の存在だ。元々争いごとを好まない上に、他の魔物と比べて小柄なガッシュを勝利に導いたのは、彼の天才的な頭脳と手腕があったから。きっと彼なら、魔界の危機的状況を救ってくれるのではと期待してやまない。

　また、忘れてはならないのが物語の舞台がエジプトであること。この国はもちろん、近隣の国にはかつて共に戦った仲間（魔物のパートナーたち）がたくさんいるはずだ。まず、本作への登場を期待してやまないのが、アリシエ。家族や大切な人を守るという強い信念を持ち、時には魔物と渡り合うほどの凄まじい戦闘力を見せつけた青年だ。砂漠付近に住んでいたというプロフィールから、思わず彼の再登場を願ってしまう。その他にも大スターのパルコ・フォルゴレや世界中を旅するシスターのエル・シーバスなど、かつてガッシュと清麿が戦いの最中で紡いだ絆が、色褪せることなく世界中に残っていることだろう。

　清麿の存在。そして、ガッシュと清麿がこれまでの戦いで育んだ仲間という希望が魔界の危機的状況を救ってくれると信じて、『金色のガッシュ！！ 2 』の物語を見守りたい。