稲垣吾郎&草彅剛&香取慎吾、新しい地図を広げて10年目に突入 多くの縁とともに“原点”と向き合った1年間

 稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人が、2017年9月22日に広げた新しい地図は9周年を迎え、いよいよ10年目へと歩みを進めた。まっさらになった地面を前に、見ているこちらまで足がすくみそうになる瞬間もあった。それでも彼らは力強く踏み出し、新たな遊び場を見つけ、仲間たちとの再会を喜び、そして多くの人を笑顔にしてきた。歩みを止めなかったからこそ、彩りを増していった新しい世界。この1年は、そんな彼らにとっての“原点”とも呼べる大切な縁に、スポットライトが当たる出来事が重なったように思う。

8年越しに実現した『バナ穴』で、育つ縁と深まる絆

 6月27日に公開された映画『バナ穴 BANA_ANA』(正式表記はアンダーバーは穴の絵文字)は、2018年のオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』の第2弾だ。3人そろって地上波テレビに姿を見せる機会も限られていたあの頃、彼らの新たな一手を担ったのが映画だった。第2弾を作る話はすぐに持ち上がったものの、その後、喜ばしいことに3人の活動の幅が拡大。気づけば、8年もの月日が経っていた。

映画『バナ穴 BANA_ANA』本編冒頭映像 | 6月27日(土)より全国順次公開

 それでも約束は果たされた。3人がそれぞれ本人の役名で演じているのもまた特別感を増す作り。脚本/監督は『クソ野郎と美しき世界』で「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」を手掛けた山内ケンジだ。それ以前にも香取はSMAP時代から山内とショートフィルムやCMで仕事をともにしてきた仲。ゆえに、本作で稲垣と草彅が山内と初めて組むという事実に驚いたと鼎談記事で明かしている(※1)。香取と山内に負けないくらい仲良くなろうとたくさん話しかけたという草彅。最初こそクールなリアクションだったようだが、最後には草彅の仕事ぶりを認める言葉をかけてもらえてうれしかったとも。受け継がれた縁が、新しい作品のなかでまた育っていく温かさも感じられた。

 加えて、舞台裏で3人がモツ鍋店で食事をしたエピソードもまた微笑ましかった。草彅が張り切ってシメの雑炊を作ったものの、少し緊張して水分が多めの仕上がりになってしまったという。その場では稲垣も香取もおいしいと食べたものの、草彅には心残りがあり、その後も何度も練習したそう。その雑炊のシーンを香取がしっかりと撮影し、SNSで披露してくれる(※2)。近い存在なのに適度な緊張感がある、そんな昔からの3人の関係性に加えて、それを新しい方法で共有することで、観ている者と絆が深まったのもまた印象的だった。

歌い続けてきた「雨あがりのステップ」が映した確かな歩み

 8月30日には、『東京2020パラリンピック 5周年記念スペシャルステージ』に、国際パラリンピック委員会(IPC)特別親善大使として登場した3人。パラスポーツとの関わりも、新しい地図の歩みにとって欠かせないものだ。、『第16回夏季パラリンピック競技大会』(『東京2020パラリンピック』)に向けて盛り上げていくだけではなく、あれから5年を経てもなおパラスポーツの楽しさを伝え、そしてこれからの社会を一緒に考えていく。その関わり方は、IPCのアンドリュー・パーソンズ会長から「この3人ぐらいのレベルの方たちが各国においても、パラリンピックムーブメントに関わってくれることを願っています」(※3)と称されたほど。

 そんな彼らがイベントの最後に歌ったのは、パラスポーツ応援チャリティーソング「雨あがりのステップ」だ。新しい一歩を踏み出したばかりのころに歌われたこの曲は、9周年を迎えるタイミングで聴くとまた感慨深い。自分ではどうしようもない大きな苦難を前に、何ができるのかと考え、自分なりのペースでその道を歩み進めるということ。歌詞と3人の歩みが重なっていく。彼らが意図してタイミングを合わせずとも同時に空へと手を掲げたのも、きっとこれまでの記憶がつながっているからなのだろう。初めてこの曲を歌ったあの頃は、まだ見えない未来に向かっている感覚だった。けれど、今は歩んできた道を誇り、また未来を信じることができる歌になっているのだ。

新しい地図 - 雨あがりのステップ

かつての記憶がつながって”今”を支えている

 稲垣のラジオでも、“あの頃”が“今”につながる瞬間がいくつもあった。4月21日放送の『THE TRAD』(TOKYO FM)に狩野英孝が登場すると、話題は2017年の『72時間ホンネテレビ』(AbemaTV/現ABEMA)へ。3人が森且行のもとを訪ねたあの日、別の仕事でレース場にいた狩野は、たまたま現金を持っていなかった3人に、森の車券を買うための1000円をそれぞれ貸したことを名誉に思っていると明かす。稲垣は「10倍にして返す」と笑うが、貸しを作ったままにしておくのもまたニクいではないか。

 そんな狩野がこの9月に香取のレギュラー番組『しんごの芽』(読売テレビ)でマンスリーMCとして登場したことも記憶に新しい。香取は「すごい真面目で、ちゃんとしようしようとするから、ミスが起きるんだね」と瞬時に狩野の本質を見抜いて言葉にすると「マジでそうっす、さすが!」と声を弾ませていたところからも、相性のよさを感じさせた。

 不思議とまた巡り合う人がいる。それも、歩み続ける彼らから教わったことだ。稲垣はドラマ『リーガルビート -逆転の法廷-』(テレビ東京系)で小雪と18年ぶりに共演。『佐々木夫妻の仁義なき戦い』(TBS系)で弁護士夫婦を演じたふたりが、再び弁護士役で顔を合わせたのも、ドラマ本編と並行して人生ドラマを感じさせる巡り合わせだった。かつてともに作品を作り上げた信頼関係が、今の演技の呼吸を支える。そんなふたりの息の合うやりとりが、作品の土台となっていた。

 また、6月には草彅がYouTubeで韓国・釜山の旅動画をアップ(※4)。『チョナン・カン』(フジテレビ系)時代に韓国ロケを支えたキム先生と再会し、街を巡る。かつてともに仕事をした人が、“今”の旅にもいてくれる。その顔ぶれに、当時の番組を見ていた人は胸が熱くなったことだろう。2001年に始まった『チョナン・カン』で韓国語を学び、現地の人々と交流を重ねてきた草彅。今回の旅では、現地の市場で「チョナン・カン!」と声をかけられる場面もあった。草彅が韓国語で応じ、相手は日本語で声援を送る。その光景から、20年以上前の草彅の挑戦が多くの人の記憶のなかに、今も残っていることを感じさせた。

草彅が行ってみたかった韓国釜山 念願グルメ&ひとり旅。グルーヴ全快!

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