現在、アリーナツアー『なにわ男子 LIVE TOUR 2025 ‘BON BON VOYAGE'』（以下、『BON BON VOYAGE』）を開催中のなにわ男子。7月28日に横浜アリーナで行われた公演では、MCの模様がYouTubeで生配信され、グループ初のドームライブがサプライズで発表された。2026年1月に東京ドームで2日間、京セラドーム大阪で5日間の計7公演が追加となり、会場のファンはもちろん、配信のチャット欄やSNSでは喜びと祝福の声が絶え間なく上がり続けた。

　マリンメッセ福岡A館公演を控えている最中の8月前半は、なにわ男子にとってはめでたい期間だ。というのも、8月7日には大西流星、そして8月9日には大橋和也がそれぞれ誕生日を迎えるからである。かけがえない仲間とともにドームライブという大きな夢を手にした2人がどんな1年を駆け抜けたのか、その活動を振り返ってみたい。

演技、声優、メイク、Instagam……持ち前のマルチな才能を発揮した大西

　24歳を迎えた大西のこの1年間は、彼の多彩さが存分に発揮されたように感じる。青春ど真ん中の恋愛ストーリーを描いた映画『恋を知らない僕たちは』では主人公の英二を演じ、『まどか26歳、研修医やってます！』（TBS系）では研修医、『能面検事』（テレビ東京系）では地方検察庁事務官など、専門用語も多い役が続いている。一見堅そうに見える役柄においても大西らしいチャーミングさが随所に感じられ、ファンも毎話の放送を心待ちにしていることだろう。

　演技面での新たな挑戦でいえば、映画『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』にて、メンバーの藤原丈一郎とともにゲスト声優として出演したのも記憶に新しい。顔の表情や挙動ではなく、声のトーンや表現だけで演じるという新たな挑戦を経て、大西の多彩さがより磨かれたといえそうだ。

　さらに昨年の誕生日前となる2024年7月末には、大西は個人のInstagramも開設。なにわ男子内では道枝駿佑に続く2人目の個人Instagramの開設となった。MVや雑誌、番組撮影のオフショットをはじめとしたSNSでしか見られない写真をアップしており、開設から約1年で60万人以上のフォロワーを抱えている。8月1日の投稿では、『【推しの子】』の星野アイをイメージした衣装とメイクに身を包んだ雑誌のオフショットをアップし、その再現度の高さが大きな反響を呼んでいた。有料の会員制オフィシャルブログでは定期的に自身のメイク動画を配信しているほど、メイク好きで知られる大西。今後より一層Instagramでメイクに関する情報発信が増えていく可能性もあるだろう。

　映画やドラマ、声優にInstagram……年を追うごとにどんどん才能を開花させていく大西。24歳の1年も、より自分らしく輝きを放っていくだろう。

演技経験を積み重ね、グループの垣根を越えて新たなファンを獲得した大橋和也

　「プリン食べすぎてお尻プリンプリン！」という自己紹介をはじめ、明るく陽気なイメージの大橋は、どちらかというとグループの中でバラエティ担当という印象を持つ人も多いだろう。しかし、ここ1年を振り返ると、今まで以上にドラマや映画への出演機会が増え、俳優としての魅力がさらに増した日々だったように思う。

　ドラマ『民王R』（テレビ朝日系）と映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』では少し天然ではつらつとした役柄を演じていたが、現在放送中の『リベンジ・スパイ』（テレビ朝日系）では明るい性格の裏に影を宿す二面性のあるスパイ役を熱演中だ。

　また、この1年で大橋にとっても特に特別な経験だったと言えそうなのが映画『君がトクベツ』への出演だ。大橋自身、もともと原作ファンを公言。だからこそ、本作でのメインキャラクターとしてのキャスティングは、大橋にとって大きな転機になったはずだ。『君がトクベツ』はドラマ版の放送も決定しており、その主演も引き続き大橋が務める。

　大橋は本作に登場する国民的アイドルグループ・LiKE LEGENDのリーダーという役どころであるが、共演するFANTASTICS・木村慧人、M!LK・山中柔太朗、DXTEEN・大久保波留、MAZZEL・NAOYAとともに実際にグループを組み、主題歌「YOU ARE SPECiAL」も歌い上げている。LiKE LEGENDのファンはレジェンダリーと呼ばれ、6月2日放送の『CDTVライブ！ライブ！』（TBS系）におけるテレビ初披露では、 SNSでもそれぞれのメンバーや所属グループのファンから歓喜の声が上がっていた。他事務所のメンバーたちとともに楽曲を作り上げるという新たな試みを通じて、お互いのファンが新たなアーティストに出会い、応援の輪を広げていくきっかけになったに違いない。そして本作の出演をきっかけに、なにわ男子という存在をより多くの人が知り、応援するきっかけにもなったことだろう。

　大西と大橋に限らず、映画、ドラマ、そしてバラエティ出演など、なにわ男子メンバーの個々人の活動の幅は年々広がりを見せている。7月28日に開催された『BON BON VOYAGE』のYouTube生配信の様子からも、また公演の最後のメンバーコメントからも、一つひとつの飛躍の裏には必ず彼らのファンの応援の力があると彼ら自身がよく理解しているのがわかる。

　ドームライブという大きな夢に向かい、今後もより一層大きく羽ばたいていくであろうなにわ男子。きっとどれだけ年齢を重ねても、なにふぁむ（なにわ男子のファンの呼称）の声援を糧に彼ららしいフレッシュな力を発揮してくれることだろう。