ミン・ヒジンが考えるコラボレーションの醍醐味

ーー2nd EP『Get Up』では、Appleの他に俳優のトニー・レオンとチョン・ホヨン、人気キャラクターのパワーパフ・ガールズともコラボレーションされましたが、難しいと感じた部分はありましたか？

ミン・ヒジン：それぞれとどのようにコラボレーションしたいか明確にビジョンを持っていたので、どれも難しくなかったです。全て計画通りに進んだと思います。私は良いコラボレーションとは、互いの考え方が出会うことでもあると思っています。また、全てにおいてシナジーが生まれることでもあると考えています。そうであれば、単なる広告ではなく、消費者に新鮮な意味を提供することができます。

　ブランドや企業とのコラボレーションを商業的だと思う人もいるかもしれませんが、私は商業的な部分を排除できない現代社会と私たちが直面している現実を否定しません。むしろ、そこを積極的に活用して、パラドックスを表現したいと思っています。個人的には、一種のポップアートのような概念として今回のプロジェクトを始め、進めてきた意図があります。

　今回コラボレーションさせていただいたAppleやパワーパフ・ガールズのワーナー・ブラザースは、とても協力的で私たちのクリエイティブを信頼してくれました。また、トニー・レオンさんは、最初は彼が私たちのオファーを受け入れてくれるか不安がありましたが、善意を持って協力してくれましたし、チョン・ホヨンさんもとても誠実に取り組んでくれて本当に感謝しています。みんながWin-Winの関係でいることができたので、すべてがスムーズに進み、楽しく仕事ができたんだと思います。

「ETA」のMVは「噂」がテーマ

ーーNewJeansのMVは、いつもネクストレベルの領域に達していて深みがあるように思えますが、「ETA」にはどのようなメッセージがありますか？

シン・ウソク：MVに関しては、特にK-POPシーンにおける「噂」の風評被害についてのメッセージを伝えたかったです。みんなが噂について考え、自分も噂の中心にいる可能性があるということを考えるきっかけになれば嬉しいです。

ミン・ヒジン：だから、MVではiPhoneのiMessageやFaceTimeを使うシーンが登場し、現代社会において誰もが持っているスマートフォンを通して噂が伝わっていること、有名人が噂の的になるだけでなく、一般人もあらゆる噂に巻きこまれる可能性があることなどを表現しています。また、「ETA」というタイトルには目的地への到着予定時刻という意味もありますが、友人と話をしている時や遊んでいる時、実際の目的は何なのか？　という問いかけの意味も込めています。

「NewJeansの成功は100％予想通り」

ーーNewJeansがデビューして1年経ちましたが、彼女たちの成功をどう見ていますか？　予想通りでしたか、それとも予想以上ですか？

ミン・ヒジン：実はこういった質問はよく受けるのですが、グループの成功は100％私の予想通りでした。私は何らかのプロジェクトを行う前に、明確な目標と意図を持って臨み、波及効果について考えます。なので、運よくして成功したとは思っていません。実は、この前メンバーのヘインともその話をしたんですが、彼女は私の予想が当たっていたことに驚いたらしいです（笑）。未来は予測できませんが、常に市場の流れを見ているので、K-POPシーンの中で次に何をすべきかなど、明確なプランを常に持っています。

ーーNewJeansの今後の展望について教えてください。

ミン・ヒジン：今後はグローバルな舞台で活躍していくつもりです。他とは違う存在であるためにあえて何かをやろうとしているわけではありませんが、メインストリームの市場に対しては、改善すべき点、新たに提案すべき点があると思うので、今後は新たな挑戦や新たな試みをしていきたいと考えています。

　また、今回のような業界の垣根を越えたコラボレーションを実現することによって、あらゆる境界線を壊していきたいです。そういえば、シン監督も元々はMVを撮らない監督だったんですよ。それでも、一緒にMVを撮ろうと提案し、今こうしてコラボレーションが実現できています。このような活動を行うことで、NewJeansが有名になればなるほど、様々な垣根を取り払うことができるでしょう。もっと前例のない楽しいアクションを起こすことが、私の野望であり、NewJeansの未来だと思います！