ASP、パンク精神の中に見える優しさ ツアーファイナル公演で作り上げたカオスな空間
ASPが12月23日Zepp DiverCity(TOKYO)にて『GOD SAVE the ASP TOUR』のツアーファイナル公演を行った。メンバーが登場すると、「大腿二頭筋を感じて！」などと独特な煽りを繰り出すユメカ・ナウカナ？。ならず者（ASPファンの総称）はそれに応えるかのように激しく運動する。歌う前から会場を熱気が包み、カオスな空間にしてしまった。
そのまま「しっかり動いて汗かこうぜ！」というユメカの言葉で「拝啓 ロックスター様」へとなだれ込む。赤や青の妖艶な照明の光に包まれながらパフォーマンスした「BOLLOCKS」やナ前ナ以の「いける人！ 手を上げて！」という煽りが印象的だった「Just Do it」と、序盤からパンクな勢いを感じるパフォーマンスを畳み掛け盛り上げる。その勢いは留まることはなく、リオンタウンの「ハメを外す準備はできていますか！？」という言葉から「BE MY FRiEND」へと続くと、ならず者もメンバーと一緒に高くジャンプする。さらに「WARRiES」やユメカが「前も後ろも暴れようぜ！」と叫んだ「GO STRAiGHT」「the MAN CALLiNG」で感情を爆発させるように歌い踊るメンバー。ペース配分など考えていないかのように、全力でぶつかるようなパフォーマンスだ。
自己紹介を挟んでから、ウォンカー・ツインズの「誰かに立てる中指ではなく、仲間の印の中指をみなさんと立てたい」という言葉から「いつでもファッキュー♡」で勢いよくパフォーマンスを再開。紫や赤の照明の中での「被害者ぶるな」では妖艶な姿でならず者を魅了する。彼女たちはパンクな楽曲で盛り上げるイメージが強いが、他にも様々な魅力があるのだ。「Let's go as a weirdo」もそうだ。カラフルな照明の中で歌い踊る姿は、彼女たちのポップな一面を伝えている。「ITSUMO KOKOKARA」や「WASTED TEARS」のような、メロディの美しい楽曲も良い。ミドルテンポながらもサビで力強く拳をあげる「DiVE」もライブ映えする。中盤はこのように様々な一面を見せて、ASPの音楽やライブの深みを伝えているようだった。それにならず者もしっかりついていって、楽しみながら喜んでいる。モグ・ライアンはそんなフロアを見て「一緒に中指を立ててくれるし最高！」と、ASPらしい独特な表現で喜んでいた。