そして、メンバー一人ひとりのキャラクターがはっきりしているのも彼らがトークを進める上でプラスに働いているように見える。テレビ番組にゲスト出演する際は少々変わることもあるが、11人だけでトークをしている時はそのキャラクターが非常に分かりやすい。木村はリーダーらしくまとめ役だが、かわいらしい意地悪をしてみたり、ちょっと抜けているところがあったりもする。西洸人は普段おふざけ要員だが締めるところは締めるキャラで、田島はほんわかしつつもそっとメンバーをフォロー、許は知能犯的賢さを見せる一方で飾らない無邪気な一面も見せる。藤牧京介は類稀なるツッコミスキルを有しており、あまりふざける印象がないからか、軽くボケるだけでも一瞬でメンバーを笑顔にしてしまう。同じくツッコミスキルの高い佐野雄大はおしゃべり上手だが、たまに盛大に滑ってしまうことも。髙塚は真面目さがわかるトークを展開し、後藤は盛り上げ隊長的にガツガツと笑いを生み出し、尾崎はいじられキャラとしてメンバーから愛されている。池﨑理人は高いバラエティスペックを持ちつつも、コメントなどに頭の回転の速さが感じられ、松田迅はマイペースで自由なところが愛されている。「[INIフォルダ] EP.26 リレー料理対決〜後編〜」や「[INIフォルダ] EP.28 INI夏祭り〜後編〜」のような企画動画や、進行内容が決まっているトークを繰り広げているときがわかりやすいので是非チェックしてみてほしい。それぞれのキャラクターが反映された発言が飛び出しているはずだ。

　ちなみに、“バラエティ力”に特化して言えばクオリティが高すぎるモノマネができる池﨑や、果敢にボケ倒す後藤という秘密兵器的メンバーも有しているINI。今やボーイズグループにとってパフォーマンス力だけでなく、トーク力なども求められる時代になってきた。『INIの推しごとです！』が、さらなる飛躍を遂げる要素の1つになることに期待したい。