＜2015年＞加入5年目

【本体：9曲】

・青春小僧が泣いている
・夕暮れは雨上がり
・イマココカラ
・Oh my wish!
・スカッとMy Heart
・今すぐ飛び込む勇気
・冷たい風と片思い
・ENDLESS SKY
・One and Only

【関連ユニット：2曲】

・トライアングル アルファ / アルファ星の民［アルバム］
・触れればココロがあふれだす / キリ［アルバム］

【バージョン違い：2曲】

・トライアングル ベータ / アルファ星の民［アルバム］
・触れればココロがあふれだす βver. / サクラ・アサダ・キリ［アルバム］

　加入5年目、まだ弱冠17歳の若さにもかかわらず突然の卒業発表でファンを驚かせた今年2015年。12月第5週に発売のシングルが、鞘師在籍時の最後のリリースということになる。「冷たい風と片思い」は、作詞・作曲を手がけたつんく♂のライナーノーツによると、元々は鞘師のラストソロ曲として書かれたが全員歌唱に変更になった一曲とのこと。曲中の鞘師のソロダンスパートは、彼女が娘。のみならずハロプロ内においても随一の表現者だったことを確信させる鮮烈なものである。

　「冷たい～」、そして「ENDLESS SKY」は、鞘師在籍時としては最後の娘。ワンマンライブとなった12月8日の日本武道館公演でも披露された。そこでの＜泣くわけないでしょ 泣くはずがない／自分で選んだ未来だから／けど 悔しいな／涙 止まらない／思い出に包まれ＞という歌詞を涙をこらえながら歌う鞘師とメンバーたちの姿は、ハロプロ史に残る名場面として観た者の心と歴史に刻まれた。

　それでは最終集計。ここまでの曲数をすべて合計すると、以下のような数値になった。

【本体：66曲】
【関連ユニット：19曲】
【バージョン違い：12曲】

　武道館での娘。としてのラストライブ以降は、ディファ有明でのソロスペシャルライブ（12月21日）、ファンクラブ限定ソロバスツアー in 房総（12月26～27日）、その合間を縫うように行われる握手会など、ファンと触れ合える機会を精力的にこなしている（鞘師本人がマネージャーに「最後までスケジュールを詰め込んでください」と頼んだとのこと）。彼女は基本的には、歌やダンスなど活動全般に対してストイックすぎるほどにストイックだったが、それと同時に、隙のあるというか間の抜けた所があるというか、人間くさい愛らしい一面もうかがえた。そこがとても魅力的だった。

　卒業後は海外へ留学する鞘師里保の、（とりあえず現時点では）最後のステージとなる12月31日のハロプロライブ。ここでどんな景色を我々ファンたちに観せてくれるのか、今から期待に胸踊らせている。

＜プロフィール＞
■ピロスエ
編集およびライター業。企画・編集・選盤した書籍「アイドル楽曲ディスクガイド」（アスペクト）発売中。ファンイベント「ハロプロ楽曲大賞」「アイドル楽曲大賞」も主催。
https://twitter.com/prse