ディズニー新作ゲーム『スパークリンク・スターズ』に高まる期待 『ツイステ』との違いは“光”にあり?

『ツイステ』との違いは「夢を見せる者の苦悩」?

「ツイステ」5周年記念PV

 さて、そんな本作を語る上で『ツイステ』との比較は避けられない。『ツイステ』はディズニー・ヴィランズに着想を得た、魔法士養成学校が舞台のアドベンチャーゲーム。寮ごとに分かれた生徒たちの劣等感や執着、ときに“オーバーブロット”に至る闇を、異世界から迷い込んだ監督生の視点で描いてきた。『ツイステ』の闇は、いわば個人の心の内側から噴き出すものだ。

 対してスパリクは、ヒーローやプリンセス、仲間たちを起点に、ステージで夢を叶えるショービジネスの物語だ。学園ではなく街、生徒ではなくプロ、監督生ではなくプロデューサー。一見すると光の物語だが、公開されている世界設定を読み解くと、もし闇が潜むとすれば、それは個人の心よりも“仕組み”の側にありそうだ。

『ディズニー スパークリンク・スターズ』We can dream it, We can do it!!(Short ver.)/UPbeats!

 ルミナステアでは、人々のときめく心が「キラメキ」という光の粒になり、各地区の大樹「テイルツリー」がそれを吸収して、エネルギー体「キラリウム」を生み出す。このキラリウムが島の科学技術と暮らしを支えている。つまり、観客を熱狂させるスパークライドは、単なる娯楽ではなく、島を動かす発電所でもあるのだ。悲鳴を笑い声に置き換えて街を灯した『モンスターズ・インク』の構図が、島全体に拡張されているとも言える。

 さらに、キラリウムの研究と諸島の行政を担う機関「SIKR(サイクル)」が、スパークライドの運営まで手がけている。エネルギーと政治と娯楽が、ひとつの機関に集まっているわけだ。その拠点は、真夜中の12時に街の灯が魔法のように消えるという水上都市クリ スタルフロート。“午前0時で覚める夢”を掲げるMidveilの本拠地でもある。一方、コンダクターが身を置くスタジオRadiaは、元スパークライダーが創設した民間の制作会社。公的機関と現場のスタジオ、その距離感が物語の軸になる可能性もある。

 誰かを笑顔にしたい、仲間と夢を叶えたい、誰かに夢を見続けてほしい。その願いが強いほど、島にはキラメキが満ち、キラリウムが生まれる。15人のメインキャラクターの献身は、そのまま島の豊かさに変換されていく。では、夢を届ける側の夢や涙は、誰が受け止めるのか。『シンデレラ』着想の「Midveil」所属のエリーのように人前で泣けない王子や、『モンスターズ・インク』着想の「aMazINC.」所属のシュウのような自分の夢を持てない青年の痛みに寄り添うのは、おそらくプレイヤーであるコンダクターの役目だ。

 『ツイステ』が「悪役が悪役になった理由(背景)がある」こと描いたのなら、スパリクは「夢を見せる側にも苦悩や痛みがある」ことを描くのではないか。そして、たとえばミッキー&フレンズ着想の「UPbeats!」所属のヒューの過去には、笑顔に世界中の人を笑顔にしたいと思ったきっかけの少年がいるなど、それぞれのキャラクターの“過去エピ”もまた、キャラクターや物語を見つめる上で大切な要素になっていくのだろう。

 原作の記憶を、新しい物語に結び直す。気持ちが、夢が、誰かと繋がっていく。タイトルの“リンク”が意味するものとは、15人が見せる笑顔の裏に何があるのか。11月4日のリリースが待ち遠しいばかりだ。

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