OpenAIの判断特化「Decisions API」が導入企業から大絶賛 NVIDIAが追加学習不要AIモデルの発表も【AIニュース3選】

 国内外で新サービスの発表やアップデート情報などが絶えない昨今のAI業界。 1日の間にこれまでの常識が変わるようなリリースがあったりと、AI関連のトピックは目まぐるしい速度で更新されている。

 10月22日はOpenAIがAIアプリケーションにおける分類やルーティングなどの小さな判断処理に特化した「Decisions API」の一般提供を開始。すでに先行導入した企業からは絶賛の声が上がっているという。また、NVIDIAが企業のデータを直接読み込み、追加学習なしで予測分析を行える基盤モデル「Kumo Relational」をリリースしたことや、IBMが騒音や反響の多い悪環境下での文字起こし精度が大幅に向上した音声認識AI「Granite Speech 5.0」をオープンソースで公開したことも注目のニュースとなった。

OpenAI、判断に特化した「Decisions API」の一般提供を開始

 OpenAIはAIアプリケーションにおける分類やルーティングなど、小さな判断処理に特化した「Decisions API」の一般提供を開始した。9月の「DevDay」で発表され、注目を集めていた新機能だ。

 本APIは「GPT-6 Luna」を基盤とし、従来のものと比べて最大10倍の高速化を実現。料金は入力100万トークンあたり0.10ドル(キャッシュ入力は0.01ドル)と安価で、出力トークンには課金されない。

 回答形式は、確率を返す「predicate」、選択肢から選ぶ「choice」、点数付けの「score」の3種類を用意。1リクエストで最大400問を処理でき従来の2倍に増えたほか、画像やJSON形式の入力にも対応する。音声対話「GPT-Live」ともシームレスに連携可能だ。

 先行導入したBoxやDatadogなどの企業からは「応答時間が40倍速くなった」「コストが90%削減された」と絶賛の声が上がっている。また、ブラウザ上で試せる「Decisions Playground」も公開されている。

NVIDIAが追加学習不要の予測AI『Kumo Relational』を発表

 NVIDIAは、企業のリレーショナルデータベース(RDB)を直接読み込み、追加学習なしで予測分析を行える基盤モデル『Kumo Relational』をリリースした。

 これまでのAI予測モデルでは、複雑に結びついた企業のデータをAIが読み込める形に加工する作業や、タスクごとの再学習が必要だった。この過程で細かな情報が失われるだけでなく、数週間におよぶ膨大な人的コストがかかる点が課題となっていた。

 今回発表された『Kumo Relational』は、テーブル構造やタイムスタンプなどをそのまま維持した状態で直接データを処理できるのが最大の特徴だ。推論時には最大1万件の過去事例を読み込み、顧客離れの予測や需要見込み、不正行為の検知などを1回の指示で高精度に出力する。NVIDIAによると、一般的なRDBのベンチマークにおいて、従来の「教師あり機械学習モデル」を初めて上回る性能を記録したという。

IBMが音声AI「Granite Speech 5.0」をオープンソースで公開

 IBMは音声認識AIの最新版「Granite Speech 5.0」をオープンソースで公開した。日本語を含む複数言語に対応し、騒音や反響の多い悪環境下での文字起こし精度が大幅に向上している。

 従来モデルを改良した「Granite Speech 5.0 2B」は、約39万時間の公開音声データなどを使って学習。雑音混じりの音声でも正確に認識するほか、最大2000語の専門用語や固有名詞を事前登録できる機能を新たに実装した。これにより、専門用語が飛び交う会議の記録や、音声を翻訳しながらの文字起こしがより実用的になった。

 用途に合わせて選べるラインナップも魅力だ。高精度・翻訳向けの「2B」に加え、処理速度が従来の約1.6倍に向上した高速処理向け軽量モデル「470M Turbo CTC」、複数人の発言を正確に識別する改良版「4.1 2B Plus」を提供。いずれのモデルも商用利用やカスタマイズが可能なApache 2.0ライセンスで提供される。

参考
・https://openai.com/index/decisions-api/
・https://huggingface.co/blog/nvidia/kumo-relational
・https://huggingface.co/blog/ibm-granite/granite-speech-5

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