サイバー攻撃多発の裏に「AIの影」 日本企業を狙う『ARTEX』の脅威と、iPhoneで動くGrok Bot【AIニュース3選】

国内外で新サービスの発表やアップデート情報などが絶えない昨今のAI業界。 1日の間にこれまでの常識が変わるようなリリースがあったりと、AI関連のトピックは目まぐるしい速度で更新されている。
10月19日には、最近日本で多発しているサイバー攻撃の攻撃元としてAIツール『ARTEX』が使用されていることが明らかになったことをGMOサイバーセキュリティ byイエラエが公表した。また、Grok BotをiPhoneのアクションボタンに割り当てて、押すだけで話しかけられるようになったことや世界的ITコンサルティング大手のコグニザントがGoogle Cloudと提携拡大し、「Gemini」に特化した新組織として1万8,000人以上の専任スタッフを配置するとしたことなどが気になるニュースとして届いている。
日本企業狙う不正アクセスの攻撃元にAIツール『ARTEX』確認
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは日本企業を狙った不正アクセスの攻撃元インフラの調査結果を公表した。その結果、中国で開発されたとされるAI自律型ペネトレーションテストシステム『ARTEX』が攻撃に使用されていたことが明らかになった。
同社の調査によると、観測範囲内で確認された攻撃インフラはほぼ日本のみを標的としており、約20社が狙われたという。うち9社は同業種であったことから、国や業種を絞った攻撃キャンペーンが展開されていると推測される。
さらに、同様に日本企業を標的とするAI利用の攻撃インフラが別に6台発見されており、インフラごとに主な標的業種が異なっていた。標的とされた企業のうち、今年9〜10月に情報漏洩を発表した企業は8社に上り、同一グループによる連続した犯行の可能性が高いとみられる。
GMOは法執行機関に情報を共有するとともに、他国での被害状況についても継続調査を進めるとしている。ガートナージャパンが緊急提言を出すなど、日本企業への不正アクセスは深刻な事態を迎えている。
Grok BotがiPhoneのアクションボタンに対応
SpaceXAIは常時稼働エージェントツール「Grok Bot」が「iPhone」の左上側面に配置された「アクションボタン」での起動に対応したと発表した。(※1)

Grok Bot is now one step closer.
Set it as your iPhone's Action Button and press it to talk with Bot. pic.twitter.com/hH3m0YSibl
— Grok Bot (@bot) October 19, 2026
Grok BotはSpaceXAIが提供する常時稼働型のエージェントツール。クラウドのコンピュータでアプリやWebサービスを操作し、ユーザーが設定した目的に応じて作業を自律的に進める。音声通話でAIに指示をする機能が備わっており、今回その起動経路に物理ボタンが加わった形となる。
アクションボタンはiPhone 15 Pro以降に搭載されており、Grok Botのバージョンを「1.16」にアップデートすると、iPhoneの設定内にあるアクションボタンの項目から、「ショートカットを選択」でGrok Botの操作を割り当てられるようになる。
コグニザントがGoogle Cloudと提携拡大 「Gemini」に特化した組織を新設
コグニザントはGoogle Cloudとの提携拡大を発表し、企業向け「エージェント型AI」の導入支援を強化すると明かした。生成AI「Gemini」に特化した新組織「Gemini Frontier Capability Group」を設立し、1万8,000人以上の専任スタッフを配置する。

コグニザントは米国の世界的ITコンサルティング大手であり、近年はAI Builderとして生成AIや「Cognizant Neuro AI」などのプラットフォームを活用し、企業の業務プロセスやAI導入を加速させるサービスに力を入れている。
新組織はGoogleのAI基盤とコグニザントの専門知見を融合し、AIの試験導入から本番運用への移行を支援する。特にレガシーシステムの刷新や開発者体験の向上、業務プロセスの自律化、サイバー防御の4分野に注力。セキュリティを重視したアーキテクチャをもとに、小売、ヘルスケア、製造などの業界向けソリューションを展開する予定だ。
すでに小売大手の事例では、ソフトウェア開発工程にGeminiを導入した結果、生産性が40%向上し、市場投入期間を30%短縮する成果を上げている。コグニザント社内でも、5万5,000人以上がGeminiのワークショップを修了しており、今年中に10万人、ゆくゆくは20万人規模へAI活用を拡大する計画だという。企業のAI実装を強力に後押しする動きとして注目される。
参照
※1:https://x.com/bot/status/2112252507762368684?s=20























