AI対話式ゲーム『妹に運転を教える』が一躍話題に! 斬新なゲーム性に「にじさんじ」ライバーたちが夢中
AI技術の発達によって、さまざまな形でゲームの可能性が拡大している2026年。現在配信界隈では、『妹に運転を教える』という運転シミュレーションゲームが大きな話題を呼んでいる。ほかのAI活用ゲームと比較しながら、そのゲーム性がいかに画期的なのか考えてみたい。
声で指示を出す、助手席からの運転教習
同作は韓国のインディーゲームスタジオ・Easy Foxが開発中のゲームで、2027年1月に正式リリース予定。車の助手席に座り、ハンドルを握る“妹”に指示を出して正しく運転できるように導いていく……という内容だ。
プレイヤーは音声入力によって妹に話しかけるのだが、定型文ではなく、きちんと文脈に沿った言葉が返ってくる。また車の運転とは関係のない話題にも対応可能で、雑談めいたやりとりに発展することも。しかも妹はプレイヤーが話した内容をしっかりと記憶しており、それを反映した受け答えを繰り出してくる。
今のところデモ版なので体験できる範囲はかぎられているものの、すでに多くの配信者たちが同作を実況プレイ。とくにVTuberグループ「にじさんじ」内では、9月30日時点で70名近くが配信を行うほどの大ブームが巻き起こっている。
AIが指示に従わず、意外な行動に出たり、プレイする人間によってまったく異なるやりとりが生まれたりと、配信映えする要素があまりにも大きいゲームなので、製品版がリリースされた際にはさらなる“祭り”を起こしそうだ。
もちろんまだデモ版ということもあって、ゲームとしては作りが甘い部分も。たとえばAIとの会話はきわめて自由度が高い一方、運転そのものはゲームの内部で決められた“正解”に縛られており、ゲームプレイの自由度はそれほど高くはない。とはいえすでに現時点でも、AIとの会話をゲームシステムの中核に据えるという発想は画期的であり、ひとつの発明と言っていいようにも思われる。
『RyzaChat:AI』やAI尋問ゲームとの違いは?
AIを活用したゲームといえば、たとえば「ライザのアトリエ」シリーズの主人公・ライザと会話してゲームを進行させるAIチャットRPG『RyzaChat:AI ライザと創るあなただけのひと夏の夢物語』も注目を集めている。また先日開催された「東京ゲームショウ2026」では、同じく「アトリエ」シリーズから『SophieChat:AI』が開発中であることも発表された。
『RyzaChat:AI』も斬新なゲームではあるものの、あくまでゲーム性としては昔ながらのTRPG(テーブルトークRPG)に近い。ゲームの醍醐味は、まるで生きているようなヒロインとの触れ合いにあった。
その一方で『ドキドキAI尋問ゲーム』は、ChatGPTを活用した短編尋問ゲーム。プレイヤーが警察官となり、殺人事件の容疑者であるAIを尋問するという内容で、リアルタイムで生成されるAIの反応が新鮮だと話題を呼んでいた。ただ、こちらも主体となっているのはあくまでAIとの会話だ。
そうしたゲームの存在を踏まえて言えば、『妹に運転を教える』は会話を通してAIを行動させ、プレイヤーがそれを見守る……という仕組みに画期的な新しさがあるのではないだろうか。
AIとの自由な対話と、ゲームのルールのバランス
なお『ドキドキAI尋問ゲーム』では、ゲーム内部で設定されている恐怖の値をチャットで強制的に上昇させるといったプロンプトインジェクションのような攻略方法が数多く生み出されていた。こうした攻略方法を許容してゲームとしての自由度を上げるのか、自由度を犠牲にして抜け道的なプロンプトに対し制限をかけるのかは、まだまだどのスタジオも手探り状態といったところだろう。
「AIをいかにゲームに組み込むか」という問いは、まだまだ探究され始めたばかり。今後も多くのゲームスタジオが斬新な試みを発表していくはずだ。『妹に運転を教える』の正式リリース版についても、どれほどの進化が見られるのか楽しみにしたい。