顔を見ずに婚約、キスしたら罰金、恋人交換も 「そこまでやる?」な“攻めすぎ”海外恋愛リアリティショー5選
3.『最後通牒 〜結婚、それともさようなら?〜』(アメリカ/Netflix)
仕掛け人は『ラブ・イズ・ブラインド』と同じクリス・コーレンで、司会も同じニック&ヴァネッサ・ラシェイ夫妻。ただ、恋愛実験としてのエグさは、こちらのほうが数段上をいく。
登場するのは、一方は結婚したいのに、もう一方が煮え切らないカップル。番組は、しびれを切らした側が「結婚するか、別れるか、ハッキリして」と最後通牒を突きつけるところから始まる。
まずは、別カップルの参加者たちと1週間デート。そのあと、「3週間一緒に暮らしたい相手」を指名してお試し婚。『ザ・ジレンマ』とは対照的に、体の関係にも一切制限がない。3週間が終わると、今度は本来の恋人のもとへ戻って、同じく3週間のお試し婚を送る。ほかの相手と暮らした経験を経て、それでもこの人と結婚したいと思えるのか? 最終日に選べるのは、婚約するか、ひとりで去るか、番組で出会った新しい相手と去るかの3択だ。
日本の恋リアの多くは、カップルが成立した時点でハッピーエンドを迎える。だがこの番組は、カップルであること自体を疑うところから始まるのだ。
4.『乗り換え恋愛』(韓国/Leminoほか)
お隣・韓国の恋リアも超過激だ。別れたカップルが何組も集められ、ひとつ屋根の下で共同生活を送る。同じ家の中に元恋人がいるうえ、誰と誰が元恋人同士なのかは秘密。新しい相手とデートを重ねながら、最後に元恋人とヨリを戻すか、新しい相手に乗り換えるかを決める。
2021年に韓国の配信サービスTVINGで始まったこの番組は、社会現象と呼ばれるほどの大ヒットに。だが本国でも賛否両論で、元恋人を2人も同じ家に投入したシーズン4には、驚きの声も上がった。
ちなみに日本にも、元恋人同士が共同生活を送る『ラブ トランジット』(Prime Video)があるから、日韓で見比べてみるのも面白いだろう。
5.『デーティング・ビースト 〜恋は内面で勝負!〜』(イギリス/Netflix)
この恋リアは、とにかく絵面が強烈。参加者は全員、パンダやイルカといった特殊メイクで顔をすっぽり覆い隠し、その姿のままディナーやボウリングなどのデートに繰り出すのだ。特殊メイクを手がけたのは、『ミッション:インポッシブル』シリーズなどで知られるクリスティアン・マレット。見た目はバカバカしくても、クオリティは本物だ。
1人が3人とデートして相手を選び、そこで初めて全員の素顔が明かされる。着想のもとは、ドラマ『バフィー 〜恋する十字架〜』で、ヴァンパイアが世間話をするシーンだったという。異形の者たちが、ごく普通の会話をする。そのギャップが面白い。
やっていることは『ラブ・イズ・ブラインド』と同じ「外見抜きの恋愛」だが、それを真顔でやるか、全力でふざけてやるか。見比べると、アメリカとイギリスの笑いのセンスの違いまで見えてくる。
日本は“観察”、海外は“実験”? 恋リアが映し出す恋愛観の違い
日本の恋リアと海外の恋リア。その最大の違いは、「観察」か「実験」か、にあるのかもしれない。
日本の恋リアの王道は、恋が自然に生まれるのを待ち、その過程をスタジオや視聴者がそっと見守るスタイルだ。対して今回紹介した海外恋リアは、顔を奪い、キスを禁じ、恋人を交換させ、元恋人と同居させる。極端な条件を与えて、人間がどう動くかを確かめるのだ。実際、『ラブ・イズ・ブラインド』も『最後通牒』も、自らを堂々と「実験」と名乗っている。
その根っこには、恋愛や結婚に対する考え方の違いがある。恋愛は“落ちる”ものか、それとも“選ぶ”ものか。結婚は“いつかする”ものか、それとも“期限までに決める”ものか。海外の恋リアは、その問いを容赦なく突きつけてくる。
悪趣味と笑うもよし、我が身に置き換えて考え込むもよし。国内の新作を待つあいだ、ぜひその攻めっぷりを味わってほしい。
参照
※https://www.netflix.com/tudum/articles/love-is-blind-pods?utm_source