トヨタ自動車は今月、4代目となる新型プリウスを発表した。初代からの歴史を振り返りながら新型車についてご紹介しよう。

初代モデルは1997年に世界初の量産ハイブリッド車としてデビュー

　プリウスといえば、高燃費と高い実用性、快適性が特長のセダン。初代モデルは「21世紀に間に合いました」のCFで1997年に世界初の量産ハイブリッド車としてデビュー当時のカローラの燃費が約14km/Lだった時に2倍の28km/Lのカタログ燃費を誇った。海外でも販 売され、あのレオナルド・ディカプリオが複数台購入したというエピソードも有名だ。そして2代目は 5ドアハッチバックになり2003年に登場。

2代目は5ドアハッチバックになり2003年に登場

　ボディサイズも拡大されプリウス初の3ナンバーモデルに。35.5km/Lに向上した燃費は世界トップレベル。技術面でもアイドリングストップ中でも作動するインバーターエアコンなどは世界初と話題を独占した。2009年には3代目へ。

2009年には3代目がデビュー。燃費は35.5km/Lに向上

　組み合わされるエンジンがそれまでの1.5 リッターから1.8リッターへ拡大、動力性能にも磨きをかけたモデルでもある。またコンセントから差し込みプラグを使って充電できるプラグインハイブリッド （以下 PHEV）も初めてラインナップに加えたのも同モデルになる。 4 代目の登場は2015年。トヨタの新型プラットフォーム、TNGA を最初に採用したモデルで、カタ ログ燃費初の40km/L 超え（40.8km/L）を記録している。

4代目の登場は2015。カタログ燃費初の40km/L超え（40.8km/L）を記録。

　そして4代目のデビューから7年目の2022年11月、5代目にそのバトンが渡された。開発に当たっては豊田社長から「タクシー専用車でいいんじゃない？」と言われたことも明かし、開発責任者の大矢氏は「これってプリウスの役割や本質的なこと」と解釈し、電動車のパイオニアを自負するトヨタが「Hybrid Reborn」をコンセプトに「一目惚れするデザイン」や「虜にさせる走り」を併せ持つエモー ショナルなモデルを目指して開発されたという。エクステリアの特長は先代よりも低められた全高と傾けられたAピラー。