このようにして、ひびきの心変わりには所々戦略的なものが垣間見えていた。結果的にいま“オオカミでなければ”結ばれたであろう相手として、しおりが最も濃厚と思えるが、筆者はそのしおりにもオオカミ予想を立てている。

　しおりは序盤、誰からもファーストイヤリングをもらえず中間告白も受けず、自分があまり存在感を発揮できないままカップルが次々に成立していく状況下で、変化を起こす頃合いを探しているように見えた。そんなとき、ひびきがにのんからななへのスライドを実行。しおりの「どんどんカップルが成立していって話しづらい」という発言にひびきが同意し、それをきっかけにメンバー間でいろんな人と話してみようという空気が醸成された。本来、女子メンバーが誰からの矢印も感じられずにいると、泣き出してしまったり、ほかの女子を呼んで相談したりという展開が過去のシーズンでもよく見られたが、最年少のしおりがそうならないのは“オオカミちゃん”だからこそだと推察してしまう。

　　そして、オオカミ投票前の時点では、はるはただただモテてしまう天然男子かと思っていたのだが、オオカミの可能性も捨てきれないようにも思える。感情が顔に出やすい性格ゆえな気もするが、中間告白では、にのんからのアプローチに心揺らぎ始めたはるの姿を見て涙したういの気持ちを引き留めるために、彼女を告白相手に選んだように思えなくもない。かと思いきや、中間告白後にういと一旦カップルが成立したはるに、これ以上近づかない方が良いのか悩むにのんに発破をかける。「みんなが相手を思いやっていたら、なにも行動できない」と。そこには元々の天真爛漫なにのんの姿を取り戻してほしいという純粋な気持ちが全面に出ていたようにも思えるが、あのはるの反応をきっかけに、にのんの中で変化が起き、またしてもういを交えての三角関係が再燃したのは間違いない。はるがオオカミなのかどうなのか、ここだけは最終話を観るまで断言はできなさそうだ。

（source）
https://realsound.jp/tech/2022/09/post-1135926.html

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