PayPay「100億円あげちゃうキャンペーン第1弾」のマーケティング効果を調査
キャンペーンで50代以上のミドル・シニア層を獲得
年代別では、40代がおおむね3割程度で推移しており、利用の中心と見られる。他方50代以上のユーザーもキャンペーン期間前後で2割を超え、終了後は3割以上に達した。決済アプリに親和性の高そうな20代は2割弱で推移している。
女性とシニアがユーザー増を牽引
PayPayの戦略にキャンペーンはどう奏功したのか推移を見てみると、10月当初10%にも満たなかった女性ユーザーが、キャンペーンの12月には4倍弱の36.0%に急増。お得に敏感な女性の心を掴んだことがわかる。
年代別では、当初14.5%だった50代以上のユーザーが、12月には27.9%増え、全体に高齢化したことがわかる。特に60歳以上の増加が顕著で、10月の4.4%から12月の12.5%へ8ポイントシェアが増加した。相対的に、当初37.7%を占めていた20代が23.6%へと、14ポイント減少している。
増加する富裕層ユーザー
3カ月間の推移からは、富裕ユーザー比率の増加傾向も確認できる。世帯年収1000万円以上ユーザーは10月の11.2%から12月14.0%へ3ポイント、800万~1000万円未満ユーザーは10月の11.0%から12.5%へ2ポイント増加し、12月時点で合計26.5%に到達している。最も増加が顕著だったのは世帯年収400万~600万円未満と600万~800万円未満の平均的なユーザーで、それぞれ7ポイント、8ポイントシェアを拡大。反対に10月当初48.3%と半数近かった400万円未満のユーザーは、12月時点で28.2%に減少している。
2月12日からは「第2弾100億円キャンペーン」を展開するPayPay。第2弾では支払い手段によって還元率に差が設定され、PayPayボーナスの付与上限が1回あたり1000円、キャンペーン期間中5万円に変更となった。日常の決済利用促進が狙いのようだが、今後、利用者数やユーザー層はどのように変化するのか、他社決済アプリへの影響など、引き続き動向に要注目したい。
(文=編集部)