『あにいもうと』で12年ぶりテレビドラマ主演! 榮倉奈々が積み重ねてきた圧倒的な表現力

 この秋、テレビ朝日の土曜22時に新ドラマ枠が誕生する。その記念すべき第1作として放送されるのが、2組の兄・妹の切ない運命が交錯するラブサスペンス『あにいもうと』(テレビ朝日系)。赤楚衛二とともにW主演を務める榮倉奈々にとって、本作は『Nのために』(TBS系)以来、12年ぶりとなるテレビドラマ主演作となる。“主演”としてカムバックする彼女を待ちわびていたファンも多いのではないだろうか。

 わたしが初めて榮倉奈々の存在を認識したのは、彼女がティーン向けファッション誌『Seventeen』(集英社)で活躍していたころ。鈴木えみとともに“えみなな”コンビとして一世を風靡し、当時のティーンたちの憧れの的になっていたのを覚えている。

 そんな彼女が、役者としての知名度を高めるきっかけとなった作品が、2007年放送のドラマ『プロポーズ大作戦』(フジテレビ系)だ。Z世代にとっては、青春のバイブルともいえる作品で、同世代の友人と好きなドラマの話になると、決まって名前が挙がる。

 同作で榮倉が演じていたのは、ヒロイン・吉田礼(長澤まさみ)の親友の奥エリ。エリは、学園のマドンナで、恋多きキャラクター。振り回されるような恋愛をすることが多かったが、一途に想い続けてくれていた“ツル”こと鶴見尚(濱田岳)の存在を、次第に意識するようになる(第7話、めちゃくちゃ泣けるので、未視聴の方はぜひ観ていただきたい……!)。

 普段は勝ち気で、ツルのことを適当にあしらってきたエリが、初めて彼を異性として意識し始める。その瞬間の榮倉の表情が、今でも忘れられない。恋のようにドラマティックなときめきがあるわけではない。どちらかというと、長い時間をかけて育まれてきた愛情が、じわじわと輪郭を帯びていくような。そんな繊細な心の動きを、榮倉は見事に体現していたのだ。

 そこから榮倉は、立て続けに話題作に出演することになる。『プロポーズ大作戦』の翌年には、NHK連続テレビ小説『瞳』で朝ドラヒロインに抜擢。同作で彼女が演じた一本木瞳は、ヒップホップダンサーを目指しながら、祖父とともに3人の里子を育てることになるというちょっぴり変わった役どころ。榮倉の持ち味である太陽のような笑顔が、天真爛漫なヒロインの魅力をより一層引き立てていた。

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