『おコメの女』“優香”長濱ねるの過去が明らかに 手相と“鷹羽”千葉雄大の関係が鍵か
麦谷実(戸次重幸)からザッコクに届いたブタレ(タレコミ情報)は、パッと見は小粒な案件ばかり。メンバーが肩を落とす中で、米田正子(松嶋菜々子)だけがページをめくる手を止める。総院長・芦屋満信(池田鉄洋)が自らCMにも出演し、全国に分院を広げる「Y2K美容クリニック」。派手な露出と、妻のSNSから滲む贅沢な暮らし。正子の口から出る「糠の匂いがする」が今回も合図になった。
『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』(テレビ朝日系)第3話で明らかになったのは、俵優香(長濱ねる)の過去。なぜ心理学を学ぶようになったのか、そしてなぜ他人に心を開くことをしないのか。その真意が明らかになった。
先行調査として潜入が決まるが、正子が客役を頼んだ優香は、珍しくきっぱりと断る。税務署時代に若くしてコメへ抜擢され、結果を出しながらも、ワークライフバランスを理由に異動した優香。チームの輪が少しずつ固まり始めたザッコクの中で、彼女だけがどこか距離を取っている。
飯島作久子(大地真央)は客としてクリニックへ入り、待合室の患者の様子と、院内の空気にそぐわない神棚に目を留める。一方、笹野耕一(佐野勇斗)と古町豊作(高橋克実)は、医師たちが集うサウナへ潜り込み、聞き流せない会話を耳にする。美容医療の華やかさとは別のところで、金の流れが言葉の端からちらつくのが嫌に生々しい。
その頃、優香は単独で占いサロンを当たっていた。人気占い師・神無月シェイク(淵上泰史)が出演する番組を眺めていると、やたらと「Y2K美容クリニック」のCMが挟まることに引っかかる。さらに動画に映り込んだ女性の姿が、優香の記憶を不意に揺らすことになる。
芦屋はシェイクにお布施を渡しており、笹野たちがサウナで見かけた医師たちは、雇われ院長と独立した医師だった。芦屋は若手院長を独立させ、個人事業主=開業医に仕立て上げる。個人事業主は開業から一定期間、消費税が免税になる。その仕組みを利用し、院長の給料を業務委託の報酬に変換して、不当に免税を受けていたのだ。
正子たちとは別行動で、優香はルナティック・クリニックへ潜入する。心理学に精通し、人心掌握が得意な彼女にとって、占いはデタラメのはずだった。ところがシェイクは、優香の胸の内をあっさり言い当てる。「あなた、心が壊れてます」。大学時代、親友の坂之下美月(鶴田美月)に裏切られ、「信じなければ傷つかない」と決めたこと。だから心理学へ傾倒し、感情を整理して生きてきたこと。その防具の継ぎ目を、シェイクは見逃さない。見透かされた優香が涙をこぼしたのは、合理的に割り切ってきたつもりでも、心の奥ではまだ整理できていない痛みがあるからだと伝わる瞬間だった。