草なぎ剛が語る、“新しい地図”立ち上げから1年の変化 「新しい冒険がどんどん始まっていく感覚」
出会いは偶然で必然、だから人生面白い
ーーこの1年で、SNSやYouTubeなど活躍の幅が増えましたが、表現するということへの変化はありましたか?
草なぎ:そうですね。本当に変化の多かった1年でした。“新しい地図“を始める前は、緊張もあって、不安も多くて……まあ今でも必死なんですけど、YouTubeをやってみたり、(香取)慎吾の個展がフランスのパリであったり、なんか新しい世界を次々と見れてるというか、新しい冒険がどんどん始まっていく感覚です。もちろん、それまでのことも覚えてますが、この1年の仕事はより鮮明に覚えてますね。『クソ野郎と美しき世界』っていう映画も「これやったな」っていうのと同時に、「ちゃんとやれてるんだな」って前に進んでいるという自信にもなりました。そういう意味では、ちょうど1年というタイミングで公開される『ムタフカズ』も思い入れのある作品ですね。
ーー1年という節目のタイミングで、仲間の友情を描いた作品。傍から見ていると、草なぎさんたちの活動にはドラマチックな大きな流れを感じる瞬間があるのですが……。
草なぎ:不思議と、ね。誰かが意図しているわけじゃないと思うんですけど、やっぱりそのときそのときで仕事って、自分たちの状況と重なる部分があるというか。やっぱり作品とも、出会うものだと思うし、それは偶然であり、どこか必然だったりする。だから人生、面白いんだと思いますよ。
ーー今後も、こうしたアニメ作品のボイスキャストには前向きですか?
草なぎ:あ、もう声をかけていただければ! いつでもやります! 家賃、払わないといけないからね(笑)。
ーーアハハ。クルミちゃんのためにも?
草なぎ:そうそうそう。パパ、働かないと!
ーーこんな役柄をやってみたい、といった希望は?
草なぎ:もう全然ない! なんでも! 早いもの勝ちですよー、みなさん!
ーーそれは「憑依型」「天才」と言われる演技力があればこその言葉ですね!
草なぎ:いやー、そんなことないですよ。ホンネは早く終わらせて、家帰りたいだけだから、なんてね(笑)。
ーー集中しているってことにしましょう!
草なぎ:ふふふ。そういう意味では、たぶん僕はいちばんの怠け者じゃないかな。あ、でもあんまり「早く帰りたい」とか言うとファンの方に叱られちゃうんだよね。「そんなこと言っちゃダメでしょ」って。だから、冗談ハンバーグにしないと(笑)。
(取材・文=佐藤結衣/写真=伊藤惇)
■公開情報
『ムタフカズ』
10月12日(金)全国ロードショー
声の出演:草なぎ剛、柄本時生、満島真之介、上坂すみれ、成河、柴田秀勝、藤井隼、桜庭和志、中井祐樹、所英男、中村大介、木原実、福井謙二、吉田尚記、男色ディーノ、Creepy Nuts
監督・絵コンテ:西見祥示郎
監督・編集:ギヨーム“RUN”ルナール
作画監督:滝口禎一
美術監督:木村真二
プロデューサー:田中栄子、アンソニー・ルー
アニメーション制作:STUDIO4℃
製作:ANKAMA
Presented by:パルコ、Beyond C.
配給:パルコ
2018年/日本・フランス/94分/カラー
(c)ANKAMA ANIMATIONS – 2017
公式サイト:mutafukaz.jp