韓国社会派ヒューマンドラマ『弁護人』より、ソン・ガンホのコメント&ビジュアル公開
韓国最大の映画祭・第35回青龍映画賞で最優秀作品賞・男優主演賞ほか、数々の映画祭で受賞した映画『弁護人』より、ソン・ガンホのコメントと劇中のビジュアル、ならびにポスターが公開された。
本作は、1981年9月に起きた「釜林(プリム)事件」をモチーフに、コネも学歴もないソン・ウソクが政府を相手に孤軍奮闘する社会派ヒューマンドラマ。『運命の王-歴史を変えた八日間-』のソン・ガンホが主人公を演じるほか、『トライアングル』のイム・シワン、『明日へ』のキム・ヨンエ、『傷だらけのふたり』のクァク・ドウォン、『ベテラン』のオ・ダルスが出演する。なお、ヤン・ウソク監督は本作で長編映画デビューを果たした。
映画の基となっている釜林(プリム)事件は、政府が民主化勢力を弾圧するために事件をねつ造し、令状もなく被告人22人を不法連行、自白を強要した冤罪事件で、被告人のうち5人は国家保安法違反などの容疑で有罪判決を下された。被告人の弁護を担当したのは、当時駆け出しの弁護士であったノ・ムヒョン元大統領であり、政治家転身のきっかけとなったとされている。なお、5人の被告はノ・ムヒョン元大統領の死の翌年に再審を受け、全員の無罪が言い渡された。
主演のソン・ガンホは、本作について「私自身『弁護人』という映画は芸術的に優れた価値のある映画だと思っていません。それにも関わらず『弁護人』という映画は韓国で1,000万人を超える観客を動員し、全国民に愛され熱狂され賛辞を送って頂いたのには、芸術的な価値よりも『弁護人』という映画が伝えようとする真実と真意が観客に届いた結果の反応であると思っています。ヤン・ウソク監督の真説でしっかりしたシナリオと共に完成度の高い演出力が絶妙に合わさって完成度の高い仕上がりになり、それが観客に伝わったからではないかと思います」と述べている。日本の観客には、「芸術的な価値よりも隣国の韓国に実存した人物、惜しくも亡くなられた方の若い頃の生き様を通じて、日本であっても韓国でも同じ時代を生きる現代人であれば誰でもが共感出来る信念と人生についての哲学のように、主人公の生涯の一部を通して共に共感し感動できるそんな時間になれば嬉しいです」と、コメントを寄せている。
■公開情報
『弁護人』
11月、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督:ヤン・ウソク
脚本:ヤン・ウソク、ユン・ヒョノ
出演:ソン・ガンホ、イム・シワン(ZE:A)、キム・ヨンエ、クァク・ドウォン、オ・ダルス ほか
2013年/韓国/韓国語/カラー/127分/原題: 변호인
配給:彩プロ
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