近年では定番のジャンルとなっている「異世界転生アニメ」。転生ジャンルが誕生してからかなりの時間が経過したことで、最近は思わず笑ってしまうような奇抜な世界観や設定の作品が生まれてきている。今回は、非現実的な設定の作品から、王道とも言える転生作品まで、この夏から放送開始予定の新作異世界系アニメ4作品を紹介しよう。

癖の強い文豪や悪党たちまで異世界に転移してしまう！？

 『異世界失格』は、“とある文豪”とその愛人が心中をしようとしたところ、“例のトラック”に突っ込まれ異世界に転移するという、転移系によくある展開だ。愛人「さっちゃん」を見つけ出し、あの日の本懐（心中）を遂げるため、勇者の使命を背負わされた文豪（センセー）の冒険が始まる。

 『さよなら絶望先生』で、死にたがりの絶望先生を務めた神谷浩史が今回文豪（センセー）役ということも、ファンからかなりの期待を集めているようだ。PVが公開されると、「絶望した！」と声優にからめたコメントも。ファンタジーの世界や勇者とはほど遠い文豪が、異世界で美少女に囲まれながら旅をするという斬新な展開から目が離せなくなりそうだ。

最“狂”集団がISEKAIに送り込まれたらどうなる？

　次に紹介するのは、DCコミックスの悪党（ヴィラン）共が主役のアニメ『異世界スーサイド・スクワッド』。ある任務のため異世界（ISEKAI）に送り込まれた「スーサイド・スクワッド」のメンバー。剣と魔法の異世界で暴走し王国の兵隊に捕まったハーレイ・クインたちは、72時間後に爆発する首輪を装着されてしまう。女王と交渉の末つかみ取った解放の条件は、敵対する帝国軍を倒すこと。命がけのミッションを背負ったハーレイやジョーカーたちは、ISEKAIで生き残ることができるのだろうか。

 「スーサイド・スクワッド」は、スーパーマンやバットマンによって捕らえられた悪党たちで結成された最“狂”集団である。本作では定番の異世界冒険ものでは見ることができない、癖の強い悪党たちが繰り広げるド派手なアクションに期待が募る。

なろう系の癒やし作品もアニメ化決定

 『異世界ゆるり紀行～子育てしながら冒険者します～』は、小説投稿サイト「小説家になろう」から生まれた「なろう系アニメ」作品。「小説家になろう」の中でも、「現代を生きる主人公が何らかの要因で異世界に転生する」設定がブームになっているが、本作も御多分にもれず、主人公・タクミが神様のミスによって命を落とし、異世界に転生してしまう。転生したタクミは、魔物がうごめく異世界の森で双子の幼い子供を発見。2人をアレン、エレナと名付けて共に旅をすることに。

　ゆるりとした異世界ライフをリラックスして楽しめる作品だが、強くて可愛い双子の存在もポイント。読者からは「双子と契約獣のやり取りにほのぼのする」「主人公のお兄さんっぷりが良い」と好評で、ゆったり観られる癒やしアニメ的な枠になりそうだ。