■犯罪現場の投稿はどうなの？

  こう弁護士が話すように、投稿を取り締まるのは事実上困難、というのが現実だ。ところで、犯罪者に絡まれた際に撮影した動画や、目の前で起こった犯罪を撮影した動画を投稿する行為はどうなのだろう。正しいことをしているように思えるが……。

 「正直、おすすめしません。犯罪に遭遇した場合は一にも二にも警察に届けるのが一番です。ネットにUPすると、そこに写っていた風景などから自宅が特定されるなど、二次被害が生まれかねない。特に相手がいわくつきの業種の人だったりすると、報復に遭う可能性もある。最近、ネットでは警察に対する不信感があるのか、何かとネットに載せてしまう傾向があるようですが……犯罪に巻き込まれたり目撃したら、まずは警察に相談。被害者になったら弁護士を頼って欲しいですね」

  さらに、「事件現場の動画を投稿すると、マスコミから『無償で動画を使わせてほしい』という問い合わせが相次ぐことになって、わざわざ対応する羽目になって面倒臭いですよ」と、弁護士はアドバイスしてくれた。ネットは不特定多数が見るものだ。それゆえ、新たな犯罪を誘発する可能性もある。このことを肝に銘じて、快適なネットライフを送りたいものである。