高コスパ中国製AIは米国勢10分の1以下のコスト ChatGPT待望の「資料作成」機能とAnthropic AI活用レポートも【週末AIニュース3選】

 国内外で新サービスの発表やアップデート情報などが絶えない昨今のAI業界。 1日の間にこれまでの常識が変わるようなリリースがあったりと、AI関連のトピックは目まぐるしい速度で更新されている。

 10月16日〜18日の週末では、中国の人工知能研究所であるDeepSeekが性能と価格の両面を兼ね備えた生成AI『DeepSeek-V4.1-Flash-1017』を公開したほか、OpenAIが共同編集やPowerPoint出力にも対応したプレゼン資料作成機能「ChatGPT Slides」を公開。また、Anthropicは社内のAI活用を分析したレポートを公開し、従業員の6倍もAIが働いていたことが話題となった。

生成AI『DeepSeek-V4.1-Flash-1017』が公開 コストは米国勢の10分の1以下に

 中国のAI企業DeepSeekは、コーディング等の自律作業能力を大幅に強化した生成AI『DeepSeek-V4.1-Flash-1017』を公開した。現在、公式ウェブ版およびスマートフォンアプリから一般ユーザーも無料で利用可能だ。

 本モデルは自己フィードバックを用いた強化学習を採用している。ソフトウェア開発・修正能力を測るコーディング指標DeepSWEではスコア77.0を記録しAnthropicの「Claude Opus 5」(74.0)やOpenAIの「GPT-5.6 Sol」(73.0)を上回る結果を示した。推論や画像理解に加え、AIが自律的にゲームや3Dモデルなどのプロジェクトを一から制作する能力が向上している。

 また独The Decoderによると、DeepSWEでの1タスクあたりのAPI利用費用は、最高設定で約0.20ドル(約32円)、低設定では約0.10ドル(約16円)となっている。一方、比較対象の「GPT-6 Astra」や「Opus 5」などは1タスクあたり約2ドル~10ドル超だったとされるため、アメリカ勢の10分の1以下の金額で使用可能となっている。

 さらに、同モデルの重みデータと関連コードもMITライセンスで無償公開されている。条件を満たせば商用利用や改変が可能で、企業や個人の自社システムへの組み込みも容易になった。

OpenAI、プレゼン作成機能「ChatGPT Slides」を提供

 OpenAIはChatGPT上でプレゼン資料の作成・編集が完結する新機能「ChatGPT Slides」を発表した。「Space」が使えるPro、Business、Enterpriseプラン向けに、Web版とデスクトップアプリで順次提供される。

 AIとの対話や読み込んだファイル、構成案を起点にスライドを生成できるのが特徴だ。既存の資料をデザインの参考にすることも可能で、生成後はテキストや図形、グラフを直接操作したり、AIに指示して修正させたりと柔軟に編集できる。画像生成や手持ち画像の追加にも対応する。

 また、チームを招待したリアルタイム共同編集やコメント機能も搭載し、完成資料はChatGPT上でそのままプレゼン再生が可能だ。PowerPoint、PDF、Google Slidesへの書き出しに対応し、デスクトップ版ならPC内のPowerPointやKeynoteで直接開くこともできる。

Anthropicが社内のAI活用実態を公開 エージェント稼働は人間の6倍に

 AnthropicはAIが社内の働き方に与える影響を分析したレポートと、一般市民との意識差を比較したレポートの2本を公開した。

 社内データに基づくレポート「How employment is changing at Anthropic」によれば、AIの導入によって初級職(エントリーレベル)の需要が大きく減少している。技術職の新規採用に占める初級職の割合は、2025年初めの27%から9%にまで激減したという。これは、コード記述やバグ発見などをAI「Claude」に任せられるようになったことが背景にある。

 一方で、AIエージェントの活用は急増し、稼働時間は従業員の6倍に達する月もあったという。生産性が飛躍的に向上する半面、人間側がAIを監視・管理する負担が増加していることも明らかになった。採用ではAIツールの活用実績や自律性が重視されるようになっている。

 もう一つのレポート「The AI expectations gap」では、同社従業員と米国成人のAIに対する将来予測を比較。2030年にAIがノーベル賞級の発見をすると予想する人が、従業員では91%に達したのに対し、一般市民は39%にとどまり、AIのポテンシャルに対する認識に大きなギャップがあることが浮き彫りになった。

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