日常使いへのこだわりが光る ソニーの新ヘッドホン『WH-CH730N』と『WH-CH530』に込められた工夫
ソニーは9月18日、ワイヤレスヘッドホンの新モデル『WH-CH730N』『WH-CH530』を発売した。ノイズキャンセリング機能を搭載するミドルレンジモデルと、軽量・コンパクトなエントリーモデルという異なる位置付けの2機種である。
発売に先立って行われたメディア向けブリーフィングでは担当者からそれぞれの進化点や設計の狙いが説明された。折りたたみ構造の採用やバッテリー性能の向上、AIを活用した通話品質の改善など、今回の新モデルには日常的な使いやすさを高める工夫が盛り込まれている。2機種それぞれの魅力を紹介しよう。
携行性を高めた『WH-CH730N』は折りたたみ構造を新採用
『WH-CH730N』はノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドホンで、従来モデル『WH-CH720N』の後継にあたる。今回の大きな変更点のひとつが、折りたたみ構造の採用だ。従来モデルは本体を折りたたむことができなかったが、新モデルではコンパクトにまとめて持ち運べるようになった。通勤・通学時にバッグへ収納したり、外出先で使わないときにしまったりと、日常の持ち歩きに配慮した設計である。
本体質量は約207gと軽量さを維持しながら、携帯性を高めているのが特徴だ。カラーはブラック、ホワイト、ピンク、ベージュ、ブルーの5色を用意。ファッションや持ち物に合わせて選びやすいラインナップとなった。ノイズキャンセリング機能は、左右のハウジングに配置したデュアルノイズセンサーマイクを活用する。担当者によれば、従来モデルの基本技術を引き継ぎつつ、マイク周辺の構造や配置を見直し、風切り音などの影響を抑える工夫を加えたという。電車や街中など、周囲の音が気になる環境で音楽を楽しむだけでなく、外出先での通話にも配慮した設計だ。
通話品質の改善には、ビームフォーミングマイクとAIによるノイズ低減技術を採用。マイクの配置を最適化するとともに、周囲の雑音を抑えながら声を捉えることで、騒がしい場所でも相手に声を届けやすくしている。オンライン会議や移動中の通話など、ヘッドホンを音楽再生以外にも使う機会が増えた現在の利用スタイルを反映した進化といえる。
ノイズキャンセリングONで最大50時間。EQやゲーム向け設定も拡充
バッテリー性能も向上しており、『WH-CH730N』はノイズキャンセリング機能をオンにした状態で最大約50時間の連続再生が可能だ。従来モデルの最大約35時間から再生時間を延ばし、充電の頻度を抑えられるようになった。さらに、約3分の充電で約1時間再生できるクイック充電にも対応する。出かける直前にバッテリー残量の少なさに気づいた場合にも、短時間の充電で対応できる。
音質面では専用アプリ「Sony | Sound Connect」を使ったイコライザー設定を拡充。ブリーフィングでは、従来の5バンドから10バンドへ調整幅を広げたことに加え、ゲーム向けの設定も用意したと説明された。音楽のジャンルや好みに応じた調整だけでなく、ゲームプレイ時の音の聞こえ方にも配慮している。
また、アプリから最大音量を制限する設定や、バッテリーへの負荷を抑える「いたわり充電」など、日常的に使い続けることを想定した機能も紹介された。こうした細かい設定は、単に音を聴くための機器としてだけでなく、毎日の生活に組み込むヘッドホンとしての使い勝手を高めるものだ。
Bluetooth LE Audio、マルチポイント接続、Google Fast Pair、Microsoft Swift Pairにも対応。スマートフォンやPCなど複数の機器を使い分ける場合にも、接続や切り替えをスムーズに行える。なお、連続再生時間や対応機能は使用環境・設定によって変わる場合がある。
約150gの軽さと最大55時間再生。『WH-CH530』は気軽に使える一台
もう一方の『WH-CH530』は軽量・コンパクトさを重視したエントリーモデルで、従来モデル『WH-CH520』の後継機である。本体質量は約150g。長時間装着する際の負担を抑えやすく、通勤・通学や自宅での動画視聴など、幅広い用途に向く。
連続再生時間は最大約55時間。従来モデルの最大約50時間から延長され、充電を気にせず使える時間が増えた。クイック充電にも対応しており、短時間の充電で一定時間の再生が可能だ。カラーはブラック、コバルト、ホワイト、ピンク、コーラル、ミントの6色を展開する。
通話機能では、AIを活用したノイズ低減技術を採用。周囲の雑音を抑えて声を聞き取りやすくすることで、オンライン通話や音声通話の使いやすさを高めている。開発者ブリーフィングでは、イコライザーの調整幅を従来の5バンドから10バンドへ拡大し、ゲーム向けの設定も追加したことが説明された。エントリーモデルながら、音の好みに合わせて調整できる幅を広げている。
また、音量上限を5段階で設定できる音量制限機能や、セーフリスニング機能も備える。Bluetooth LE Audio、マルチポイント接続、Google Fast Pair、Microsoft Swift Pairにも対応し、スマートフォンやPCとの接続を簡単にしている。
両モデルはノイズキャンセリングの有無や本体構造、質量などに違いがある一方、通話品質や接続性、長時間再生といった日常使いの基本性能をそれぞれ強化している。『WH-CH730N』は折りたたみ構造とノイズキャンセリングを備えたモデル、『WH-CH530』は軽さと長時間再生を重視したモデルとして、用途に応じて選びやすい構成だ。市場推定価格は『WH-CH730N』が税込2万2000円前後、『WH-CH530』が税込7700円前後。いずれもオープン価格となる。機能やカラーを含め、自身のライフスタイルに合わせて選びたいヘッドホンだ。