Metaを率いるマーク・ザッカーバーグCEOは、Appleの空間コンピューター『Apple Vision Pro』について、「（自社の）『Quest 3』の方が優れている」と発言している。

　『Apple Vision Pro』は米国時間2月2日に発売されたヘッドセットで、片目あたり4K解像度の超解像度ディスプレイや、周囲を見渡すことができるMR表示を実現するカメラ、ユーザーの目をデバイス上に映し出す「EyeSight」などが特徴だ（現在は米国のみで販売）。

　一方で昨年9月に発売された『Quest 3』は、片目あたり2K解像度ディスプレイを搭載。外側に6基のカメラ／センサーを搭載し、『Apple Vision Pro』と同じくVRやMR表示に対応している。

　『Apple Vision Pro』とを試してみたというザッカーバーグCEOは、自身のInstagramアカウントにて「『Quest 3』の方が価値があるだけでなく、良い製品だと思う」と発言している。

　ザッカーバーグCEOによれば、『Quest 3』は『Apple Vision Pro』と比較して120g軽く、また長時間装着しても快適だという。さらに有線バッテリーパックがないため、より自由な動きが可能で、『Quest 3』の方が視野角が広いとも指摘した。

　入力方法に関しては、物理的なコントローラーとハンドトラッキングを組み合わせた『Quest 3』の方が優れているものの、『Apple Vision Pro』のアイトラッキングも面白かったと発言。また『Quest 3』の方が没入型コンテンツが豊富だと指摘したが、これは『Apple Vision Pro』の成否にともない、変化する可能性がある。

　海外価格が3499ドル（約53万円）からの『Apple Vision Pro』と、国内価格が7万4800円（税込）からの『Quest 3』を、単純に比較することは難しい。そもそもザッカーバーグCEOが自社製品と比較して「『Quest 3』の方が優れている」と発言するのは当たり前のことで、今回の件はトラッシュ・トークやパフォーマンス的な側面もあるのだろう。

　とはいえ、xR業界はいまだ発展途上。競合製品が登場することで、それぞれの強みを生かした進化が起こることに期待したい。

〈Source〉
https://www.instagram.com/reel/C3TkhmivNzt
https://www.theverge.com/2024/2/13/24072413/mark-zuckerberg-apple-vision-pro-review-quest-3