YouTubeでは1人だけでなく、2人でタッグを組んでいるYouTuberも多い。国内では「スカイピース」や「水溜りボンド」など2人組YouTuberの人気が高く、阿吽の呼吸で進められる動画は見ていて楽しい。一方で、海外にも2人組の人気YouTuberがいるので、今回ぜひ紹介したい。それはアメリカで人気を誇る、男性2人組YouTuber「LankyBox（ランキーボックス）」だ。2017年3月という比較的最近動画を投稿し始めたにもかかわらず、1570万人という驚異の登録者数を誇っている。

　LankyBoxは「Justin Kroma（現27歳）」と「Adam McArthur（現25歳）」の2人の男性が運営している。最近は、PCやスマホゲームなどをプレイする動画が多い。それもゲームプレイを解説する実況動画ではなく、2人で純粋にゲームを楽しむ様子を届けている。常に2人で陽気にジョークを交えながら軽快に進められるので、視聴者も笑顔で楽しめる。

　また、動画の投稿頻度が高いこともLankyBoxの特徴。個人で活動するYouTuberは1日1本の投稿が一般的だが、LankyBoxは1日8本程度も投稿している。さらにTwitterやInstagram、TikTokなどさまざまなSNSに露出しており、このような熱心な活動のおかげで1570万人というチャンネル登録者数を獲得しているのだろう。

　彼らがここまで有名になったのは、実はゲーム動画ではなく「Zero Budget」の動画による影響が大きい。Zero Budgetは直訳すると「予算ゼロ」という意味で、音楽のMVや映画などを、予算を掛けずに再現するパロディ動画のこと。このZero Budgetの動画が、LankyBoxの動画のなかで特に人気が高い。

　たとえば2019年4月公開の「BILLIE EILISH WITH ZERO BUDGET! (Bad Guy PARODY）」という動画では、有名歌手ビリー・アイリッシュの曲「bad guy」のMVを、パロディ動画で再現している。ビリー・アイリッシュの顔に血がついているシーンをケチャップで代用したり、寝ている男性に牛乳を注ぎ込むのを実際に再現したりと、とにかく笑いを誘うようなつくりになっている。完全なパロディ動画というより、かなりふざけて撮影しているものばかりだが、思わず笑ってしまう内容となっている。

　それほど集中しなくても、気軽に動画を楽しめるのがLankyBoxの魅力。彼らの精力的な動画が気になる方は、この機会にぜひ視聴してほしい。