大相撲の世界を描く連作短編集!『カフェーの帰り道』直木賞受賞作家・嶋津輝の最新作11月20日刊行へ
嶋津輝の最新作『遠き星をめざして』(文藝春秋)が11月20日に刊行される。
本作は、第174回直木賞を満場一致で受賞した『カフェーの帰り道』から1年を経て発表される、嶋津にとって受賞後第一作となる。「大相撲」の世界に内側から光を当てた小説で、親方の娘である主人公の視点から、相撲部屋で共同生活をおくる人々の日常を描き出す。
主人公は、相撲取りの娘として生まれ、恵まれた体格を持った福美。「男だったら横綱になれたなあ」と言われ続けてきた彼女は、実業団のバスケットボール選手になるも怪我で引退。新たな道を見つけるまでの「つなぎ」として、実家の相撲部屋「船徳部屋」を手伝うことにする。折しも部屋は、最年長の宮新が部屋の創設以来初の関取(十両以上の力士)になれるかどうかという正念場だった。生まれて初めて真剣に「相撲」を観た福美は、その面白さに引き込まれていく。
執筆にあたって、嶋津は新設から三年足らずで大関・安青錦関を輩出した安治川部屋を取材。幕下での激しい星取り合戦、専門職である呼出の生活とやりがい、後援会の人々の思いなど、「星」がすべての相撲界に生きる人々の姿を描いた連作短編集となっている。
著者の嶋津輝は、1969年東京都生まれ。2016年に「姉といもうと」でオール讀物新人賞を受賞し、2019年に同作を含む短編集『スナック墓場』(文庫化にあたり『駐車場のねこ』と改題)でデビュー。2023年、初の長編『襷がけの二人』で直木賞候補となり、2025年刊行の『カフェーの帰り道』で直木賞を受賞した。
■嶋津輝コメント
相撲が好きで、力士を尊敬しているぶん、お相撲の小説を自分なんぞが書いていいのかという躊躇いがつきまとっていました。
でも、書き上げた今は「書けてよかった!」と心から思います。
愛すべき船徳部屋の面々と、彼らを支える人々を、どうぞ見守ってやって下さい。
■書誌情報
『遠き星をめざして』
著者:嶋津輝
価格:1,980円(税込)
発売日:11月20日
出版社:文藝春秋