辻村深月『ファイア・ドーム』が第39回柴田錬三郎賞を受賞 デビュー22周年記念の長編ミステリー

 作家・辻村深月のデビュー22周年記念作品となる長編小説『ファイア・ドーム』(小学館)が、第39回柴田錬三郎賞を受賞した。

 柴田錬三郎賞は、『眠狂四郎無頼控』などで知られる故・柴田錬三郎の業績を称えて設けられた文学賞。現代小説・時代小説を問わず、広汎な読者を魅了する作家と作品を顕彰する。

 本作は6月5日に上下巻で刊行されて以来、大きな反響を呼んできた。紀伊國屋書店全店(文学部門・6月期)をはじめ、全国の書店でベストセラー第1位を相次いで獲得。増刷を重ね、発売から1カ月で累計発行部数35万部に到達した。

 物語は、25年前の夏、平穏だったはずの地方都市で発生した百貨店受付嬢誘拐殺人事件を軸に展開する。報道によって揺り動かされた町に「噂」という大量の炎が降り注ぎ、燃えさかる。ようやく静けさを取り戻したかに見える町に燻り続ける因縁が、新たな事件を呼び起こしていく。

 原稿枚数は1,500枚。文芸誌「STORY BOX」2019年6月号から2023年8月号に計25回連載された作品をもとに、大幅な加筆・全面改稿を経て完成した現代長編ミステリーで、執筆開始から7年の歳月をかけて完成に至った。

 辻村深月は、2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞、『かがみの孤城』で第15回本屋大賞第1位に輝いた。『凍りのくじら』『朝が来る』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『この夏の星を見る』など著書多数。

 また、全国の書店では『ファイア・ドーム』上下巻を同時購入した読者に「クリアスリーブ」をプレゼントする特典企画も実施された。配布方法は店舗ごとに異なり、なくなり次第終了となる。

■書誌情報
『ファイア・ドーム』(上巻・下巻)
著者:辻村深月
価格:各2,090円(税込)
発売日:2026年6月5日
出版社:小学館

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