辻堂ゆめ『残火』が第17回山田風太郎賞候補に 『トリカゴ』の刑事たちが挑む慟哭のミステリ
辻堂ゆめの長編ミステリ『残火』が、第17回山田風太郎賞の候補作にノミネートされたことが9月24日に発表された。
『残火』は、14年前に起きた産院放火殺人事件の被害者遺族三名を、加害者の息子・湊川潤が誘拐するという展開から始まる長編ミステリ。取り調べを担当するのは、警視庁の羽山圭司と高尾署の森垣里穂子。湊川は加害者家族として歩んだ日々を語ったうえで、「殺人事件の加害者家族と被害者遺族――一つ選べと言われたら、あなたはどちらになりたいですか?」と二人に問いかける。二人が湊川の真意を掴めぬうちに、管内で新たな凶悪事件が発生する。
本作には、第24回大藪春彦賞を受賞した『トリカゴ』で活躍した刑事たちが再登場する。発売前に重版が決定し、刊行後は全国紙の書評やラジオ、WEBメディアなどで取り上げられ、3刷も決定している。
著者の辻堂ゆめは1992年神奈川県生まれ。東京大学卒業後、会社員を経て専業作家となった。2014年に『夢のトビラは泉の中に』が第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞に選ばれ、翌年同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー。2021年に『十の輪をくぐる』で第42回吉川英治文学新人賞候補、2022年に『トリカゴ』で第24回大藪春彦賞を受賞している。他の著書に『あの日の交換日記』『サクラサク、サクラチル』『今日未明』などがある。
第17回山田風太郎賞の選考会は、10月22日16時より行われる予定。
■書誌情報
『残火(ざんか)』
著者:辻堂ゆめ
判型:四六判仮フランス装
ページ数:378ページ
発売日:8月28日
出版社:東京創元社