■「話す英語力」は練習で伸びる

　本書では、アウトプットの練習は「いきなり英語でスラスラ話す」ことではないと説く。話すための思考を整理し、簡単な語順で表現し、声に出して試す。何度も繰り返す中で、英語を使う自分なりの“型”ができていく。

　漫画のなかでも、「シャドーイング＝音読」だけではアウトプットにはならない、という指摘がある。自分で言いたいことを考え、自分で組み立てて、自分の言葉で話して初めて、それはアウトプットになる。

　アウトプットすることで、逆に「インプットの定着率」も高まるという研究もあり、「話すこと」が記憶や理解を深める学習サイクルを回す鍵となっている。

■“完璧な英語”よりも“伝わる英語”を

 「英語が出てこない」という壁を乗り越えるには、「間違えてもいい」「完璧じゃなくていい」というマインドセットも欠かせない。本書は繰り返し、「英語は世界中で使われる共通語」であり、「伝わることこそが英語コミュニケーションの本質」だと伝えている。

　英語を話すのが怖いと感じている人にこそ読んでほしい本書。あなたの中の「じぶん英語」を育てるための、確かなヒントがここに詰まっている。