EXILE TETSUYAが語る、“トリプルミッション”という働き方 「三つのミッションを循環させていくことでうまく行く」
「働くこと、社会に貢献することは最高に楽しい」
TETSUYA：アーティストとしての活動だけだと、気付けないことってたくさんあるんですよね。LDHのスタッフの方々は、僕のことをアーティストとして扱ってくれるから、その裏でどのような仕事をしているのかがわかりにくいんです。でも「AMAZING COFFEE」をはじめてからは、LDH kitchenのスタッフと時間を共有し、どうすればお店がもっと良くなるか、アイデアを出し合ったり、会議で話し合ったりするようになり、「働くってこういうことだったな」と思い出したんです。組織の中でひとつの役割を担って、そこで少しでも何か良いことをしようと考えて行動を起こして、それが結果として組織全体の利益となり、みんなの幸せに繋がっていく。そういった体験を重ねていく中で、働くこと、社会に貢献することは最高に楽しいんだと理解していきました。若い頃は、どうやって自分の個性を出していくかばかりを考え、失敗もありましたが、今は自分の役割を理解し、周囲との調和の中で個性を出してこそ、力を合わせて大きな成果を出すことができるのだと考えています。
ーー働き方改革についてはどんな風に捉えていますか。
TETSUYA：自分にとっての働き方改革ということで考えると、「働く自分改革」というワードを掲げています。良くも悪くも世の中は変わっていくものなので、それを嘆くのではなく、先を見据えながら、自分が本当は何をしたいのかを軸に考えていくことが、これからは大切なのではないかと感じます。もちろん、法律を遵守するのは当然であって、過度な残業などは良くないと思いますが、せっかく働き方に多くの選択肢が生まれつつあるのだから、個人としてはそれをうまく活用する方法を考えていくのが建設的なのかなと。せっかく副業が認められる世の中になってきたのだからこそ、これまで趣味としてやってきたことを仕事にしても良いと思います。自分にとって楽しいことをどんどん探していくことが、僕には合っているのかもしれません。
TETSUYA：「AMAZING COFFEE」をプロデュースしていて学んだのは、「おもてなし」と「押し付け」は紙一重だということです。親切心からのサービスだとしても、お客さんにとって押し付けになってしまうことがあります。なので、この本を作ることになったときも、僕が書いたことが押し付けにならないようにしようと考えました。そこで、手にとっていただいた方が「これは自分の本だ」と思えるように、自由に書き込めるページを作ることにしたんです。EXPG STUDIOで、子供達に自分の夢を色紙に書いて発表してもらう講義を続けてきたことも、このアイデアに繋がりました。本書に自分の考えをアウトプットすることで、役立てていただければ幸いです。いずれはEXPG高等学院でも、本書を活用した授業をしてみたいです。
ーーLDHは、企業として多くの社会貢献を行っていて、特に子供達の夢を応援するプロジェクトに力を注いできました。その根幹にはどんなビジョンがあるのか、改めて教えてください。
TETSUYA：LDHの企業理念である「Love, Dream, Happiness」はとても壮大なテーマで、考えようによってはどんな風にも捉えることができます。でも、愛とはなにか、夢の持つ力とはなにか、幸せとはなにかということを、詳細かつ具体的に考えていくと、自ずと子供達のためになにができるかという方向に向かっていくんです。本書の根底にも、やはり「Love, Dream, Happiness」の精神は息づいていると思います。
（取材・文＝松田広宣／写真＝林直幸）
■書籍概要
『三つ編みライフ～夢を叶えた31の言葉～』
著者：EXILE TETSUYA
発行：日経BP
発売：日経BPマーケティング
発売日：2019年12月23日（月）
価格：1,600円（本体）
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