『ブラッサム』“超絶怒涛”の展開 “珠”石橋静河と“保”金子大地の恋が進展し早くも妊娠発覚
NHK連続テレビ小説『ブラッサム』第5週「狂騒で、東京」は、珠(石橋静河)の恋と文学――恋愛と小説家としての道が動き出す週だ。
第25話を観ていて、浮かんでくるのは「ライバル」というワード。黒崎(遠藤憲一)に気圧されながらもめげずに原稿を差し出す珠の姿を見て脳天に雷が落ちたという作家志望の左良太(北野秀気)は、珠を同志からライバルと認め、原稿用紙に向き合った。そこには“珠やん”への幾許かの下心もあったのかもしれない。
珠と暮らし始めてから1年が経っても、いまだ“兄様”のまま恋の進展がなかった保(金子大地)だったが、左という恋のライバルが突如現れたことにより、少し強引にでも珠を振り向かせることに成功する。1年以上、珠が自分のほうを向いてくれるのをそばで待っていた保に、珠は恋仲になればきっと終わりが来ると思っていた。ここで小指を突き出すのが保の“兄様”なところだが、その後に交わしたのは左のような“ただの握手”ではない。珠の身体を引き寄せ抱きしめた保は、「わしはまだ兄様のままか?」と囁き、それに珠も「うち……保さんが好きじゃ」と終わりではなく、保との未来を望む。これまで50cm(放送の副音声から)ほど離して敷いてあった布団がぴったりとくっつき、珠と保は手を握っている。「これからはずっとこのままじゃ」と保は珠との未来を約束した。
それから数カ月後のこと、珠が妊娠3カ月であることが分かる。母親と父親になる喜びと覚悟を実感し始める珠と保。妊婦としての身体のことを心配するマキ(中村優子)に、「あんたら先立つもんはあんのか?」と現実的な話をする辰五郎(赤堀雅秋)が優しい。
一方、『首都公論』の編集部では黒崎が物思いに耽っていた。話題は珠の原稿。「稚拙」とは言ったものの、言い換えれば「純粋」。「油断してると無邪気に心をえぐりに来る瞬間があった。ゾッとしたよ」と本心を副編の山中(井浦新)に明かす。悠樂軒で酷評を珠に下した終わりに添えた「気が向いたらまた持ってくるといい」という一言が、その希望の兆しであった。黒崎の言葉に思い出すのは、ぶくぶく堂の店主・本田(川島潤哉)が言った「少女小説だと思ってなめてると……腹の底に、ハフンって来る」という土橋風子の小説を絶賛していたセリフ。言い方は少しずつ違っているが、その若さや立場からのギャップ、2人ともにオノマトペを使っていることから珠と尾野真千子が演じることとなる土橋風子を並べているのは確かだろう。この2人も後に女性作家としてのライバルであり、影響し合う友となっていく。
第6週「ふたり、北へ」から舞台は東京から北の大地・北海道へ。超絶怒涛、とはまさにこのこと。『あさイチ』(NHK総合)でキャスターの博多大吉が言っていた「始まってまだ1カ月」という言葉に思わずハッとした。明日10月31日放送の石橋静河と金子大地が出演する『土スタ』(NHK総合)に『日本一早い!『ブラッサム ファン感謝祭』in BK大感謝祭』というタイトルが付けられることに作品の盛り上がりを感じつつ、大吉の言葉通りにこの先の5カ月を楽しみにさせてくれる。保が珠の手を握りしめながら言った「これからはずっとこのままじゃ」というセリフが筆者の心に響いた。
■放送情報
2026年度後期 連続テレビ小説『ブラッサム』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜から金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:石橋静河、加賀まりこ、松たか子、国仲涼子、渡部篤郎ほか
作:櫻井剛、小松與志子
主題歌:YOASOBI
制作統括:村山峻平、櫻井壮一
プロデューサー:大野陽平
演出:盆子原誠、中泉慧、佐藤玲衣、田中陽児、小林直毅、野田雄介
写真提供=NHK