『ポケモン スカーレット・バイオレット』は食べ物の値段が高すぎる!? 実態を調査してみた

『ポケモン S・V』は食べ物の値段が高すぎる!?

 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、街でさまざまな食べ物や飲み物を購入できる。そのどれもが食欲をそそる……のだが、その値段が高すぎるとSNSなどで話題になっている。今回は多くの店舗や屋台が集まる「テーブルシティ」で、その実態を調査してみた。

バラエティ豊かな屋台を調査

 まず紹介するのは、アイスを販売している屋台「あまいやつめたいや」。

 パルデア地方のモデルとなっているスペインでは、夏には「シエスタ」という昼寝の文化があるほど厳しい暑さが続くそう。そのため、アイスやジェラートはお馴染みのおやつとなり、多くのアイス店が立ち並んでいるようだ。


 「あまいやつめたいや」にはチョコミント、ソーダ、ストロベリー、マンゴー、コジオソルト、TERIYAKIなど6種類のアイスがラインナップ。看板メニューはコジオの塩を使用したコジオソルトアイス。価格は900円〜1150円と、かなり強気と受け取れる値段設定だ。


 たとえば我々の世界で人気のあるサーティワンでは、レギュラーサイズのアイスをコーンなら約400円〜500円で購入できるので、プレイヤーが度肝を抜かれるのもうなずける。


 こちらは、クレープの屋台の「カントークレープ」。初代こと『ポケモン 赤・緑』などの舞台となった、カントー地方出身の店主の自慢の味を楽しめる。種類はいちごチョコ、いちごホイップ、チョコバナナクレープの3種類。価格はアイスと同じく900円〜950円だ。


 クレープのチェーン店であるマリオンクレープでは、トッピングの内容にばらつきがあるものの、500円前後で購入できるものが多く、我々の世界の基準で言えば、アイスと同様に気軽に買える値段ではないかもしれない。


 クレープ屋台の隣には、アツアツのピンチョ・モルノを購入できる「串のトリコ」がある。ピンチョ・モルノは、スペインの代表的な肉料理で、香辛料で味付けしたお肉を串焼きにした料理だ。横に陳列された焼きおにぎりが存在感を放っている。


 ピンチョ・モルノは、2本で1,200円。実際の大きさはわからないが、焼き鳥の串ではなく、大きめのバーベキュー串に刺さっていることが期待できそうだ。決して安くはないが、大きなバーベキュー串は1,000円前後で売られていることもあるため、スイーツに比べるとお得感はある。

 焼きおにぎりは、2個セットで950円。居酒屋などで焼きおにぎりを頼む場合、基本的には300円〜500円程度なので、ピンチョ・モルノをお安くしているぶん、こちらで採算をとっているのかもしれない。


 「テーブルシティ」の東側のポケモンセンターの前には、チュロス店「チュロスにチュ!」がある。テーマパークでの食べ歩きとして日本でも定番のおやつとなっているチュロスは、スペイン発祥の焼き菓子と言われている。


 プレーン、チョコレート、シナモンと王道のメニュー。価格は他のスイーツ同様、850円〜950円となっている。スペインをテーマにしたテーマパーク、志摩スペイン村でのチュロスの価格は約400円ほどで購入できるようなので、リアル世界と比べると倍ほどの価格だ。


 屋台の商品は我々の世界と比べると、いずれも倍ほどの価格帯で販売されていた。とはいえ、アイスやチュロス、ピンチョ・モルノなどのラインナップは、パルデア地方のモデルとなっているスペインにゆかりある食べ物となっており、細かいこだわりも感じられる。

飲食店を調査

 屋台を堪能した後はいよいよ、「テーブルシティ」の飲食店をチェックしていこう。ちなみにテーブルシティには数多くの飲食店があるが、今回はキャンプの材料を購入できる缶詰屋や惣菜屋は除外している。



 まず調査するのは、「一度でも 二度でも まいど・さんどへ ようこそ!」の挨拶でお馴染みのサンドウィッチ店「まいど・さんど」だ。『ポケモン S・V』では飲食店はこのお店のみ、店内に入って動くことができる。店内にはサンドウィッチのレシピをくれるおじさんがいるので、お店に立ち寄った際には忘れずに声をかけておこう。


 「まいど・さんど」の価格は850円〜1,750円と幅広い。スペインではこのようにバゲットに具を挟んだサンドイッチを「ボカディージョ」と呼び、朝食やランチなど幅広い食生活に欠かせない国民的な食べ物だという。日本人で言うところの、おにぎりだろうか。

 国民食というだけあり、本場のスペインでは、日本円にして100円〜300円の低価格帯で買える手軽な軽食のようだ。

 サンドウィッチということで、日本人にも馴染み深いチェーン店のサブウェイの価格を見てみると、やはり500円〜700円ほどで購入できることが多いようだ。

 しかし、サブウェイにはサンドイッチのサイズが2種類ある。通常のレギュラーは15cm、フットロングはその2倍の30cm。フットロングになると価格は800円〜1,200円ほどになるので「まいど・さんど」のサンドイッチのサイズが気になるところだ。


 次にやってきたのは、青い外装がおしゃれなこちらのレストラン「鮮度一番!」だ。シーフードを扱った料理が自慢のお店で、美味しそうな料理が並ぶ。

 スペインといえば、シーフードを思い浮かべる人もいるだろう。セビーチェは、魚介類に香味野菜をマリネした魚介マリネだ。アロス・コン・レチェは、シナモンとレモンの香るスペインのお米のスイーツとのこと。

 価格はそれぞれ単品で950円〜1,600円となっており、やや高額にも感じられる。しかし付与される食事パワーの効果を加味すれば、ちょっとお高めのお店に来たと納得できるような絶妙な価格だ。

 続いて紹介するのは、スペイン料理が揃う「バル・キバル」。スペイン料理の定番、パエリア(パエジャ=パルデア)などの料理が並ぶ人気店だ。本作から登場する、ガケガニの爪を使用したアヒージョも出している。


 パエジャ=パルデアは1,800円となっているが、日本のパエリアの値段を調べてみると、1,800円は1人前だと意外に妥当な価格ということがわかった。むしろ本格的なスペイン料理店や専門店となると、それ以上の価格のお店も多く確認できた。

 しかしジュースやトルティージャなどはこれまでと同様に一般的なチェーン店などの倍ほどの価格になっていた。こちらも看板メニューであるパエジャ=パルデアを安くすることで、バランスをとっているのだろうか。

 こちらは、ファミリーレストランの「バラト」。ピカチュウのジェラートや新ポケモンのパモをイメージしたグリルなどが印象的なお店だ。


 可愛いメニューの数々に「リアル世界でも商品化して売り出してほしい」という声がネット上からも聞こえてくる「バラト」。価格は900円〜1,900円と、ファミリーレストランにしてはなかなかの値段設定。

 日本のファミリーレストランでは平均客単価が1,000円前後というデータもあるようなので、特別な日に訪れるファミリーレストランになりそうだ。


 今回紹介した飲食店は「テーブルシティ」の西側の坂道沿いに固まっているので、機会があれば訪れてみてはいかがだろうか。

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