鈴木愛理の元アイドルとは思えない“ズタボロ演技”に惹きつけられる 『ANIMALS‐アニマルズ‐』1話

『ANIMALS‐アニマルズ‐』1話

 元「℃-ute(キュート)」の鈴木愛理が連続ドラマ初主演を務めるドラマ『ANIMALS‐アニマルズ‐』。本作はABEMA(アベマ)より、6月23日より放送される新作オリジナルドラマで、鈴木は主人公の鹿森海を演じている。共演は本田響矢、白洲迅、『ブラック・シンデレラ』でも鈴木と共演した村上愛花をはじめ、Z世代から支持の熱いキャストが集結。この夏、注目のキャストで送る大逆転ラブストーリーがはじまる。

【場面写真】『ANIMALS‐アニマルズ‐』1話ハイライト(全14枚)

『ABEMA』総力特集 人気作品の裏側に迫るインタビュー&コラム

 海はテレビ局で働くアシスタントディレクター。仕事はできるが、いつもフォローにまわって自分の仕事以上の仕事までこなし、限界まで働く日々。しかしある日、最新コスメベンチャー企業「ANIMAL BEAUTY(アニマルビューティー)」の特集を通してイケメン社長・榊(白洲迅)を筆頭に、人気モデルの雛(村上愛花)らと出会い、交流を深めていく。さらには仕事で立ち寄ったコスメストアで偶然出会ったツンデレ年下カメラマンの長嶺(本田響矢)とも再会。海の運命は大きく変わることとなる。

 鈴木の演じる海はブラック企業で懸命に働く“幸せ迷子のズタボロ女子”という設定。これまでアイドルシーンを牽引し、「アイドルが尊敬するアイドル」として挙げられるほどの実力者が、心身ともに削られながら働く姿のギャップにはじめは驚いた。しかし鈴木の体当たりの芝居、そして天真爛漫な雰囲気が光る本田演じる長嶺との共演シーン、さらには顔を歪めて涙を流す芝居に引き込まれていくうちに、私たちは鈴木がかつてスーパーアイドルであったことを忘れ、そこには懸命に前に進もうともがく鹿森海の存在だけが浮かび上がる。

 今回『ANIMALS‐アニマルズ‐』で鈴木は連続ドラマ初主演となるが、感情表現の豊かな芝居で作品を盛り上げる。1話のキーとなる“大変身”をとげるシーンでも、本作のテーマとなる「なりたい自分に変わる」というところを繊細に演じており、長嶺の力でオシャレに変身した瞬間はイキイキとした表情を見せる。しかし一転、面接の途中からは自分の中身がまだ「変われていない」ことに気付き顔が曇る様子など、海の心が動いていく様子が手に取るようにわかった。変わりたいと願う人は多いが、誰もが“きっかけ”を待ってしまっているのもまた事実。しかし本作を観ると、海のひたむきな努力とまっすぐな心に「自分も前に進みたい」と強く鼓舞される。

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