「これは実写?それとも3D?」な駅の映像が話題 『Unreal Engine 5』がゲーム体験にもたらすものとは

『Unreal Engine 5』で作られた駅の映像が話題

 『Unreal Engine 5』を用いて表現された3D映像が話題を呼んでいる。

 制作したのは、海外の3Dアーティスト・Lorenzo Drago氏。彼は同ツールを活用し、富山県に実在する越中大門駅をバーチャルで再現した。

 本稿では、話題の映像から受け取ったインプレッションから、『Unreal Engine 5』がもたらす新しいゲーム体験を考えていく。

Epic Games開発の映像制作ツール『Unreal Engine』とは

Unreal Engine 5 | Sizzle Reel

 『Unreal Engine』は、『Fortnite(フォートナイト)』『Gears of War(ギアーズ・オブ・ウォー)』などのタイトルで知られるゲーム関連企業・Epic Gamesが開発した3D映像制作ツールだ。1998年5月に第1世代である『Unreal Engine 1』がリリースされて以降、現在までに5つのバージョンが発表されている。

 当初は社内でのゲーム開発や、他社へのライセンスの交付など、限定的なシーンでの使用にとどまったが、『Unreal Engine 3』が稼働していた2009年には、ソフトウェア開発キット『Unreal Development Kit』が公開され、世界中のクリエイターが同ツールを制作環境に取り入れられるようになった。特に『Unreal Engine 4』がリリースされた2014年以降は、ゲーム分野における映像制作のスタンダードツールとして、あらゆる著名な作品にその名前がクレジットされている。

 今回話題を呼んだ3D映像に使われているのは、2022年4月にフルバージョンが公開となった『Unreal Engine 5』。今後はさまざまなゲーム映像が同バージョンに置き換わっていくと予測される。

2分49秒に凝縮された『Unreal Engine 5』のポテンシャル

 公開された2分49秒の動画には、モチーフである越中大門駅のホームや階段、線路といった場所が収められた。手持ちのスマートフォンで撮影している設定のようで、映像には、そうした環境ならではのカメラアングルの高さ、撮像範囲の揺れなどが表現されている。

 1分過ぎからは、夜の時間帯へと移行。蛍光灯やスマートフォンのライトによってあたりが照らされている様子も再現された。点字ブロックや階段の滑り止め、天井の骨格、手すりといった細部も作り込まれており、各部の汚れ・経年劣化まで見て取れる。私のような映像制作に精通していない人間には、現実と区別できないほど緻密で、バーチャルだと種明かしされなければ、実写と信じ込んでしまうほどのクオリティだ。

 制作したLorenzo Drago氏は、クリエイター向けの投稿プラットフォーム「ArtStation」で、制作背景を語っている。越中大門駅をモチーフに選んだ理由については、「田舎っぽい雰囲気は好みですから。富山県は行ったことないが」と、YouTubeのコメント欄にて説明した。



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