『今日好き。朝顔編』最終話ーー「3人が気になる」そらの告白は驚きの結末に

『今日好き。朝顔編』最終話レビュー

 第4話から続いて、“最後のアピールタイム”で幕を開けた『朝顔編』最終話。じん(松本仁)×りょうか(折田涼夏)の2ショットは、昨晩の“手繋ぎ”まで途方もない時間が暮れたことが話題に。そこから、じんが「今はもう一人に決まってるからさ」とこぼすと、りょうかが「誰ですか?」と尋ねる。答えがわかりきっていて、りょうか自身が言ってて吹き出してしまう姿がかわいらしい。その答え代わりに、じんが彼女の手をすぐさま握って恋人繋ぎにするなど、昨晩の一幕に比べて緩急の付け方がすごい。こうしたじんのギャップに、女子は“やられて”しまうのだろう。

 まやと(中里真哉斗)は、ゆあ(上ノ堀結愛)に“最後のお願い”として彼女の手を握ると、「なんで迷ってたんだろうっていうくらい、今はまっすぐ、ゆあに告白に行くって決めてる」と宣言。ただ、ゆあはお互いの地元が離れており、遠距離恋愛が心配気味なよう。それでも、まやとは「心配にも不安にもさせない」と約束したが、ここでは彼がどういった具体的な方法でゆあの不安を埋めるのかが引っかかった。

 そら(山崎蒼空)×れいな(福田怜奈)の2ショットに登場したのは、とあるプレゼント。れいなが2日目朝、そら本人と共同作業で作り上げたオリジナルTシャツだ。そらがこのTシャツを制服の上から重ね着すると、れいなはクイズを出題。自身からのメッセージを、そらの背中に赤色のペンで書き綴るようだ。昨日も見られた、“書くシリーズ”のアプローチである。そらが導き出した正解は、「だいすき。」。れいながどのタイミングでこのアプローチを思いついたのかは明かされていないが、振り返ればTシャツのデザイン構想時からそらだけを想っていたかと思うと、そのブレない一途がより印象づけられる。

 じん×ゆあの2ショットは、『朝顔編』の複雑な相関図が象徴されたものに。じんは序盤から遠回しな言葉で、この後の告白をゆあではなく、りょうかにする決意を匂わせる。それに気づくゆあだが、「でも、ゆあ負けへんで、ホンマに負けへんし」と、あくまで諦めないキモチが強いようだ。となると、まやとは残念ながら敗色濃厚。りょうか ← じん ← ゆあ ← まやとと、誰かが必ず涙を流さなくてはならない関係性に終着したようだ。

 とここで、ゆあの提案で、昨日の尻尾取りゲームのリベンジマッチをすることに。前回こそ、“あげたくないけどやるよハンデ”とは言わなかったものの、ゆあを前に敗戦を喫したじん。そのためか、今回はハンデなしの“ガチ”対決となった。

 ゲームが始まり、2人が制服で草原を駆け回る光景がとにかく微笑ましいのだが、この勝負を制したのは、じん。彼がゆあの尻尾(タオル)を掴み取ると、ゆあは「それ見て」と一言。じんがくしゃくしゃのタオルを、ゆあの方に向けたままそっと広げると、そこに忍ばされていたのは、「結愛 my LOVE」の文字。ゆあに“my LOVE”を捧げる……まるで、じんがゆあに告白をしているかのようだ。“追う側”のゆあが自身の想いを伝えつつ、“追われる側”に意図せず、間接的に告白したかのようなキモチを体感させるこの方法。いままでの『今日好き』にはない、なんとも新鮮でクレバーなものだった。

 最後に、そらはさら(くろがねさら)に対して、もか(大塚萌香)・れいな・さらの3名の間でキモチが揺れ動いていると打ち明ける。その上で、2日目夜の“秘密の花火”でさらの存在に一気に惹かれ、いま最も想いは強くあるようだ。だが、こちらでも話題はカップル成立後の遠距離恋愛に。なかでも印象的だったのは、そらの「好きでいると思う」という何気ない一言。彼がこの旅で誰かに“好き”と明確な好意の言葉を発したのはこれが初めて。そらは無意識に、自身の決意を固めたのか。

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