千鳥の地上波では見られない一面とは? 『チャンスの時間』で発揮する“ゲスい”魅力に迫る

千鳥の地上波では見られない一面とは?

 しかし、時に大悟の下品さは天元を突破する。コンプラの壁をブチ壊しわれわれの心臓を一撃で貫いてくる。そして大悟の最後のブレーキを壊しているのがノブなのだと番組を観ているといつも思う。「ノブが隣にいる」それだけで大悟はアクセルをベタ踏みしているし、ノブが大悟のボケをブーストさせる。大悟が100踏んだアクセルを壊して200にするのがノブなのだ。

 楽屋挨拶に訪れたゲストたちに対し、大悟の指示を受けたノブが“嫌な奴”を演じていく『ノブの好感度を下げておこう』でその片鱗を覗くことができた。最初はただ命令に従うマリオネット的な役割かと思いきや、時に大悟をも困惑させるような言動をするノブ。第121回では「横浜でやってるラジオ番組にゲストで来てくれませんか?」とお願いするIMALUに対し、共演者の情報を聞いた瞬間、指示がないにも関わらず「出ない」と一蹴。そんなノブの悪意が見えれば見えるほどそれに呼応するかのように大悟の指示もエスカレートしていく。

 また『ノブナガなんなん?』とのコラボ企画で弘中綾香アナをターゲットに迎えると聞いたときには「弘中ちゃんには嫌われたくないねん。女子アナやで」と本音が出てしまい、大悟が「今までの子がかわいそうやん」「うちだって女子アナやんな?」とアシスタントの西澤由夏アナを指すと「もどきやん」「女子アナbot」と暴走。ヤバいのは大悟と見せかけてその上を軽々といくノブ。ここに千鳥の真髄を見た気がした。

 『チャンスの時間』を観ていると、この番組を「色んな人に知ってほしい」気持ちと同時に「誰にも見つかってほしくない」という独占欲のような感情がふつふつと沸き上がってくるのがわかる。もし偉い団体に見つかって変わってしまったらと考えるだけで辛い。これからどんなにこの番組が大きくなろうとも、どうか何も変わらず永遠にこの時間が続いてほしい、そう思ってる。

■『チャンスの時間』概要
放送日:毎週水曜夜11時
放送URL:https://abema.tv/video/title/90-979

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