カリスマYouTuber・カルマ、TV初密着で見せた“類稀なるセルフプロデュース力”

死亡説後の電撃的な芸能界入り

カルマが旅立ちました。

  2020年8月から、今度は約1年間活動を休止。告知動画すらもなかったため、視聴者の間では“死亡説”までも流れた。しかしそれを逆手に取り、自身が死亡し、ある事務所内で倒れている様子と、復活し目を覚ます構成の1本のプロモーション動画が投稿された。

 その翌日に、大手芸能事務所であるavexへの電撃所属が発表。“有名”になるべくYouTubeを始めたカルマだが、世間的な信頼や信用度を考えた際に「YouTubeだけではこれ以上、上に行きたくても無理」だと判断し、1年間カルマを口説き続けたavexに所属を決めた。今月4日には、フジテレビ系『人志松本のすべらない話』のスピンオフ配信にもYouTuberとして出演。番組内の街頭インタビューで「インフルエンサーではとどまらないカリスマ性と影響力がある」と評価されていたが、その勢いは確かにとどまるところを知らない。

 YouTuberといえば、定期的な動画投稿やリアルな日常を映し出すことで、親近感が増し、人気となっていくのが一般的なやり方だ。しかしカルマは、他のYouTuberに比べ、投稿頻度も決して多くはない上に、そのトリッキーな活動ペースや私生活、発言の真意もまた、これまで謎に包まれてきた。今回の芸能界入りも含めて、YouTuberとしてはイレギュラーな活動の仕方とも言えるだろう。

 そして、カルマには動画編集に強いこだわりがあり、細かいカットや場面切り替え時に楽曲を差し込む演出、一見ビッグマウスとも取れる発言に対して、自身に厳しいツッコミを入れるテロップ演出などは、カルマ登場以降のYouTuberたちへ多大な影響を与えたとも思われる。この3年間一人で活動してきたカルマは、動画1本1本のクオリティや、周囲への影響力を確実に計算しており、またそのどれもが話題を呼ぶことに成功してきたのだ。

 前述した“失踪癖”と言われる活動休止も彼の特徴だが、復活時には大きなことを必ず成し遂げるという周囲の期待に応え続け、気づけばいつも彼のペースに巻き込まれるよう魅了されてしまう。それらの行動は一見、破天荒や自由にも取れるが、その全てがしっかりと行き届いた自己プロデュースに思えてならない。

 過去動画でも「YouTubeの枠は越えようと思っている」「カルマっていうもの自体がコンテンツの一つ」といった発言の通り、彼が今後何を仕掛けて来るのか、これは壮大なカルマプロジェクトとも言えるだろう。現時点でも年内に初の楽曲リリースが予告されているカルマ。芸能界入りが彼にそして周囲にどういった影響を与えるのか、今後の活動にも目が離せないことは必須である。

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