『今日好き。向日葵編』5話ーー最終告白前に「お別れ」? あるメンバーのまさかの行動とは

『今日好き。向日葵編』5話レビュー

 『向日葵編』の旅も終盤戦に近づくにつれて、男女ともに意中の相手を1人にまで絞りこむメンバーが増えてきた。それは同時に、“他の誰か”が切ない涙を流す理由にもなってしまうのだが……。ただ、いまだ笑顔全開なままのペアが、まさと(一ノ瀬将飛)×みゆ(山崎美優)。2日目夜に一気に仲を深めると、3日目にはグループ別行動として、1日に6時間しか現れない幻の島でも2ショットに。

 現在、まさとを含む3名の男子から恋の矢印を向けられているみゆ。だが、彼との昨晩の2ショットを振り返り、「あの後、いくとくんとかとも話したけど、(まさとくんが)いちばん話したいと思うかな」と、まさとがあくまでも本命だと伺わせる。日常生活では嫌われがちな“他人との比較”だが、こういう場面ではどうしても気持ちが盛り上がってしまうもの。まさとも「一緒、ずっと話していたい」とゴキゲンな面持ちを見せると、その後にビーチを散歩した際には、みゆの手をさらりと握るなど、ここに来ての巻き返しぶりがスゴい。

 同じ“離島組”のはやた(佐藤颯人)は、キサラ(松村キサラ)との2ショットにて、「不安とか……どんな感じ?」と質問。ここまで、他の女子メンバーにも全く同じ質問をするなど、“カウンセラーとしての顔つき”が板についてきた彼だが、おそらく周囲の人の心情を慮れる、優しくて心配性な性格なのだろう。ここでは、キサラが前回の『霞草編』でカップル成立が有力に見られたものの、終盤に“逆転”される形となった過去から、今回の旅でも勇気ある一歩を踏み出すのを躊躇していると考察した。

 ただ、本来は一刻も早くにキサラを安心させたいはずのはやただが、その後はみゆとも2ショット。しかも、みゆの恋愛スタイルにあわせて、ここからは彼女を“追うモード”に切り替えるというまさかの約束もしたのだ。いまだそのホンネの部分が読めないはやただが、彼が最後に告白相手として選ぶのは……。

 対する“青の洞窟組”のグループでは、はるひと(石川悠人)がもか(大塚萌香)、いくと(菅生育利)があやの(増田彩乃)を誘う形で2ショットに。“もかだけを見ている”かいゆう(千葉海宙)と、いくとを慕いながらも自身の不甲斐なさを憂いて、この日の朝には一人で涙を零していたしいな(柚来しいな)は、またしてもライバルらにみすみすチャンスを預けてしまった。

 しかも、いくとはようやくチャンスの前髪を掴むことに。なんと、あやのの気になる男子メンバーに、いくとの名前もようやくリストアップされたのだ。旅の2日目から積極的に2ショットに誘い続けたことで、彼の親しみやすさに惹かれたのだろう。この波に乗るかのように、いくとは「いまは2番かもしれないけど、1番になりたい」と、ますます強いアプローチを重ねるのだった。

 だが、そこに割って入ったのが、しいな。あやのに代わっていくとの隣に座ると、彼との前回の2ショットで話題にしたキャッチボールをしたいと提案。どこからともなくボールを見つけてくると、いくととのひと時にもうとにかくニッコニコが止まらず、その幸せっぷりは文章では表現できないほど。最後には、「いくとくんのことしかいま見てないから、これからももっと楽しいこと、一緒にしたいな」と、真心を込めてボールを投げ渡し、この場面を締めくくった。

 実際、いくとはあやののほか、しいなの存在をここから徐々に意識するようになっていく(残念ながら、もかはその対象から外れてしまったようだ)。しいな自身も、いまできることはやりきったと振り返っていたが、それでも恋はどこまで突き詰めても心配なもの。安心と不安の50:50の感情のせめぎあいで、この日の朝とは違う意味の涙を流していた。

 また、はるひとはもかとの2ショットで、彼女を呼び出した“ある理由”を告げる。それは、「決めたんよ、1人に。(自分はもう心変わりなんかの)変な気を起こしたくないから、あやのちゃんに絞ったんよ」という、彼女にとってキツい“最終宣告”をするためだったのだ。彼の潔さや、残された時間を有効活用してほしいという自分に向けられた優しさを感じながらも、やはり困惑を隠せないもか。ただ、はるひとは彼女がいくとと結ばれるよう、「僕が呼んでくるから話してほしい」と、最後のアシストに入るのだった。

 だが前述の通り、いくとはもか以上に気になる存在がいる様子。彼女自身は「一緒にいて笑顔になれた時間がいちばん長い」と考えているのだが、はるひととの関係性と同じく、またしても2人の歯車が上手く噛み合わない。それでも、この2ショットが前向きな方向性になるよう、なんとか明るく振る舞ってはいたが、もかは自らで新たな道を切り拓かない限り、この旅でのカップル成立は難しい状況に陥ってしまった。

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