ディスカバリーチャンネルの事業部長、なぜ無人島でサバイバル? YouTube番組『WILD Allie』のアリー氏を直撃

『WILD Allie』で話題のアリー氏を直撃

「あえて役に立つか立たないかわからない知識を伝える」

――動画ではやり残したこと、悔しい思いもある、という言葉もあって、続編に期待してしまう気持ちもあります。

アリー:実は、『WILD Allie』のシーズン2の撮影は既に予定されています。前回火おこしがうまくいかなかったので、リベンジしようと日々特訓しており……どうなったかは、番組が配信されたらご視聴いただきたいですね! そこでお伝えする内容が普段の生活で役に立つかはわかりませんが、そもそも役に立たないけれどワクワクする知識を伝えているのがディスカバリーチャンネルですから(笑)。

――実用的ではない知識を得ることの豊かさ、というのはディスカバリーチャンネルがいつも教えてくれることですね(笑)。

アリー:いずれにしても、また同じことをやるのは面白くないので、今回のシーズン2では視聴者さんも参加できるようなライブ配信も予定しており、ディスカバリーチャンネルの視聴者の方たちと一緒に作り上げる番組になる予定です。これはYouTubeの番組だからこそできることですよね。

――コロナ禍のなかで「サバイバル」という言葉にまた違う意味が生まれている気がします。「生存」という意味のリアリティもそうですが、大自然の開放感やキャンプにもつながるある種のレジャー感も含めて、コンテンツとしてより魅力的なものになっているのではと。

アリー:そうですね。特に男性の視聴者さんと話していて思うことなのですが、「一人で何でもできる」というのが一つの理想像であって、特にコロナ禍で時間があるなかで、いわば自分磨きの一環としてサバイバル技術を知りたい、という関心は高まっているように思います。実際に極限の環境に行くことはそうそうないと思いますが、そこで火も起こせるし、食材も調達できるし、住居も作れる……というのは単純にカッコいいですよね。

――極限の環境でなくても、例えば山に行ったときに食べられる野草を知っているとか、海に行ったときに潮溜りを見つけて魚を観察できるとか、それだけでも豊かな経験ができそうですね。

アリー:そうだと思います。豊かですし、きっとモテますよね(笑)。日常のどんなシーンでサバイバルスキルが活かせるのか、と考えるのは楽しいですし、あとは蛇口をひねれば水が出てくるありがたさが分かって、当たり前のことに感謝ができるようになるのも素晴らしいことだなと思います。また、実際に無人島に行ってみて、漂流物の多さにショックを受けたんです。あらためて環境の問題を考えるきっかけにもなりました。視聴者の方々にもそういうことが伝わればいいな、と思います。

――ディスカバリーチャンネルのコンテンツは、サバイバル番組の切り抜きも含めてYouTube上で人気です。プラットフォームとしての相性のよさも感じますが、YouTubeチャンネルの今後の展開についてはどうお考えでしょうか。

アリー:私はもともとYouTubeで仕事をしていたのですが、ディスカバリーチャンネルに転職を決めたポイントがまさにそこで、突っ込みどころのあるコンテンツがYouTubeで受けると考えていたんです。最初にベア·グリルスさんが「流砂から抜け出す方法」を伝える動画が大ヒットしたのですが、「いつ役立つんだよ」と(笑)。先ほども申し上げましたように、ディスカバリーには「あえて役に立つか立たないかわからない知識を伝える」というブランドがYouTubeと好相性だと思うので、今後もそういったコンテンツをお届けしていきたいですね。

「WILD Allie」


ディスカバリーチャンネルの公式YouTubeチャンネルにおいて、ディスカバリーの教育系動画「Dbox」に出演するアリー(Allie)が無人島で5日間の自撮りサバイバルに挑戦する、YouTubeオリジナル新サバイバルコンテンツ。※本編全5エピソード
https://www.youtube.com/DiscoveryJapan/

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