川崎鷹也が語る、人生が一変したTikTokへの思い 「いいものは数年経ってもバズることを証明できた」

川崎鷹也が語る「TikTokへの思い」

今後は音楽の枠にとらわれず、いろんなことに挑戦していきたい

ーーブレイク以降、新しい出会いも増えたのではないでしょうか?

川崎:ミュージシャン仲間や先輩が増えましたね。今までより視野も広がって、身内だけじゃなく、いろんな人に向けて曲を書くようになったと思います。

ーースタンスは変わらずとも、対象や取り上げる事柄には多様性が生まれているように思います。プラットフォームが増えて、曲を聴くことができる環境がたくさんあるのはミュージシャンとしての活動には大きくプラスですよね。

川崎:そのとおりで、誰にでもチャンスがあるので、ミュージシャンにとってはありがたい時代ですね。昔はテレビに出ないと活躍できませんでしたが、今ではテレビに出なくてもやっていけますし。

ーーオンラインならではの繋がりもたくさん生まれていますよね。

川崎:武井壮さんと制作したキャンペーンソングも、まさにTikTokがきっかけで生まれました。武井さんが僕を見つけてくれたんですよ。そういうおもしろいことが起こるので、TikTokはすごいですね。

ーー想像もつかないようなクリエイター同士のコミュニケーションが生まれていますよね。松本隆さんのトリビュートアルバムへの参加は、インパクトのあるオファーだったのではないでしょうか?

川崎:亀田誠治さんがYouTubeで僕を見てくださったようで、直接オファーをいただきました。それもTikTokがきっかけですね。バズったらMVを作れるようになって、たくさんの人に聴いてもらえて、それを亀田さんが見つけてくれるという、予想もつかないことが巻き起こっています。電話で「亀田誠治です」って連絡をもらったとき、信じられなくて「絶対偽物だ!」って大騒ぎでしたから(笑)。僕以上に社長が喜んでいましたね、往年の大ファンなんです。その後、武部聡志さんからも、「見たよ」と連絡をもらいました。こう言うのも恐縮なんですが、音楽のレジェンドたちを僕は「仲間」だと思っているので、彼らから連絡がもらえるのはすごく光栄ですし、嬉しいです。

 単にバズってるという理由じゃなく、声をかけてくれる人がいるのは本当に幸せなことです。これまで歩んできた人生を、やっと認めてもらえた気がします。そういった意味で、挫折って思ってないんですよ、報われたから。もし2年前の僕に聞いたら、挫折のエピソードがたくさん出てくるかもしれません(笑)。でも僕が特別だったわけでなくきっかけをもらっただけなので、このチャンスをいろんな方に掴んでほしいです。

ーーこれまでのインタビューを拝見していて、「わかる人にだけ伝わればいい」というスタンスだと思うのですが、それがいい意味で花開いたのではないでしょうか。各業界の“わかる人”たちが声をかけているのを見てそう感じます。

川崎:とんがった部分は昔からありますね。わからない人はわからなくていいって思っています。

ーーそういうスタンスがあっての、今なんですね。それでは今後の短期的、そして長期的な目標を教えていただけますか?

川崎:まずライブがしたいっていうのが大前提にあります。短期的には、7月後半にあるライブをより良いものにすることですね。長期的には、僕を知らない方にどうやって曲を届けるかを考えることです。そのために、音楽だけじゃなく、俳優さんや声優さんみたいに、マルチに活動できたらいいなと思います。そうすれば違うコミュニティーの方と繋がることができて、表現の幅が広がれば、聴いてくれる方もより豊かになるんじゃないかな。楽しそうなことは全部やっていきたいです。

ーージャンルの垣根なく挑戦していきたいと。ライブでいうと、直近ではTikTokさんの24時間ライブに参加されますね。オンラインライブにはもう慣れましたか?

川崎:まったく慣れないですね(笑)。たしかに無観客や配信ライブの経験はたくさんしてますが、下積み時代はお客さんの表情を見てライブを組み立てるっていうのを8年やってきたので、聴いている人の表情が見えないと届いてるのかわからなくて。僕の歌い方やメロディ、歌詞は、ライブでどう伝えるかに重きを置いている部分もあります。30分間飽きられないように工夫した結果、ライブ中にセットリストを変えることもありました。

 ただTikTokライブにはコメント機能があって、それがあると全然違いますね。コメントや拍手、リクエストなどをいただいて、熱量が伝わってくるとやりやすいです。

ーーオンラインの中でも、双方向のコミュニケーションには慣れてきたんですね。最後に、24時間ライブに向けてメッセージをお願いします。

川崎:なかなか面と向かって歌を届けられない状況ですが、僕だけじゃなく、TikTokにもいいミュージシャンはたくさんいますし、頑張れないときや笑えないときは、音楽に逃げてきてもらえたらと思います。そこに寄り添えるように僕らは曲を作り続けますので、皆さんどうかもうちょっとの間、頑張っていきましょう。

■イベント情報
『24時間TikTok LIVE 2021』
配信日時:2021年7月3日(土)18:00 ~ 7月4日(日)18:00
視聴方法:TikTok Japan公式アカウントから無料で視聴可能。
TikTok Japan公式アカウント:https://www.tiktok.com/@tiktokjapan

■ライブ情報
川崎鷹也ワンマンライブ『みんなで繋がる広がる輪』
2021年7月22日(大阪)、23日(東京)
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