『恋ステ 2021春 Tokyo』第9話ーー“恋ステ史上最も予測不可能”な最終告白。のあが選んだ意外すぎる結末とは……

『恋ステ 2021春 Tokyo』第9話レビュー

 “恋ステ史上最も予測不可能”と言われた今シーズンの告白結果が明らかになる。MC陣も「安心して観られるカップルはどこもない」と予想していたが、その予感が的中する。

 まずメイ(若菜メイ)の元に現れたのははるゆき(松井晴幸)だ。前日夜に“サヨナラホームランを打つ”と宣言していたが、告白中もメイの気持ちは今ここにいないえりや(栄莉弥)に向いているのがどうしたって伝わってくる。メイにとってはるゆきは“お兄ちゃん的存在”で、それ以上の感情にはなれなかったようだ。そんなメイの返事にも「はっきり気持ちを言ってくれてありがとう」と大人な対応を貫き通したはるゆきの3週間が、悔しい結果で幕を閉じることとなった。

 そして、意外な展開を迎えたのはのあ(園田乃彩)への告白だ。告白する面々はさむ(高橋沙武)、たいしゅう(末松太州)、そしてこうき(明石光輝)の3人。思い思いの言葉を伝え、のあはこうき、さむ、たいしゅうの順で印象深いエピソードやお礼を伝える。

 だが、「誰とも付き合うことはできない」というのがのあが悩みながら出した答えだった。たいしゅうに対しては「付き合うことを考えたときに異性のことでちょっと不安になる要素があった」ようで、一方さむについては「付き合ったら幸せにしてくれると思ったが、自分の気持ちとしてはたいしゅうの方がちょっと上なのに、さむを選ぶのは違う」と考え、結果全員振ることになってしまったと涙ながらにインタビューで答えていた。

 たいしゅうは「告白当日の朝に2ショットに誘えば良かったかな」と後悔しており、さむも「整理が出来なかったのか何かダメなところがあったのかどっちだろう」と告白後もモヤモヤを抱えていたが、のあも事あるごとに何度も“もう十分に想いは伝わっている”と伝えていた。限られた時間内であれだけ真剣な怒涛のアプローチを一身に受けるのは、楽しいや嬉しい、ドキドキだけではなくそれ以上のプレッシャーが付き物だろう。常に“選ばなければならない”“決めなければならない”とタイムリミットを意識しながら向き合うのは相当大変なことに違いない。「二兎追う者は一兎をも得ず」にちなんで言えば、「三兎に追われる者は(選び切れず)逃げ出したくなる」というのが本当のところなのかもしれない。告白後、恋敵だったたいしゅうとさむが、「大丈夫か?」「お疲れ、ありがとう」と抱き合い、健闘を称え合っていた姿が印象的だった。

 のあの元へこうきが向かった時点で、うたな(詩菜)の恋は実らないことが結果的にわかってしまった。最初から最後までこうきに対する一途な想いを貫き通したうたなだったが、その想いは一歩及ばず。恋愛はいつだって甘美な分だけほろ苦い。

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